Google Playを門戸開放させる裁判所命令が一時停止しているためオープンできず?

マイクロソフト、Android向けXboxゲームストアは“すぐにでもオープンできる状態”と主張

Image:T. Schneider/Shutterstock.com

数週間前、マイクロソフトのXbox関連幹部サラ・ボンド氏は、11月には「プレイヤーはAndroidのXboxアプリからXboxゲームを直接プレイしたり購入できるようになる」と予告していた。12月も間近となった今なお実現していないが、ボンド氏は自社のせいではないと主張している。

Blueskyの投稿によると、マイクロソフトが約束を実現できるのは、AndroidのGoogle Playストアに全面的な変更を強制する裁判所の命令が発効してからだという。

10月に米連邦地裁はEpic GamesとGoogleの裁判につき、Google Playストアを競合他社に開放するよう命じた。が、その後Googleが控訴したことを受けて、控訴裁判所が検討している間は命令が一時停止されている

一時停止された命令には、サードパーティのAndroidアプリストアをGoogle Playで配信することや、Google Play Billing(アプリ内購入システム。15~30%の手数料を徴収する)の利用をアプリに義務付けることの廃止などが含まれている。

ボンド氏いわく、「弊社のチームは機能を構築済みであり、裁判所が最終決定を下し次第、すぐに稼働できる状態だ」とのことだ。

この発言の直後、Google広報は次のような声明を出している。

マイクロソフトは常に、Androidユーザーがアプリから直接Xboxゲームをプレイしたり購入したりできる機能を提供できた。ただ、それを選択しなかっただけである。裁判所の命令と、その実施を急ぐことは、Google Playが安全で安心な体験を提供できる能力を脅かすものだ。マイクロソフトはEpicと同じく、こうした現実的なセキュリティ上の懸念を無視している。わが社は2大ゲーム会社だけでなく、全ての人にとって役立つエコシステムのサポートに引き続き注力する。

マイクロソフトはなぜAndroidのXboxアプリでゲームを購入・プレイできないかを、明確には説明していない。考えられる理由の1つは、AndroidのXboxアプリ内でゲームを購入した場合、Googleに手数料を取られる可能性があることだろう。なおXboxクラウドゲーミングでは購入済みXboxゲームのプレイが可能となっており、「AndroidデバイスでXboxゲームが遊べる」状態である。

もっとも、Googleが直接には関与しないウェブ版のモバイルストアも、8月から「まもなく登場」の表示のまま、全く動きがない。

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