「Smarter AI for All」を推進
AIに注力するレノボ。自社イベント「Lenovo Tech World Japan ’24」で案内する“コンピューティングの未来”
レノボ・ジャパン合同会社は、最新製品やソリューションを紹介する自社イベント「Lenovo Tech World Japan ’24」を開催。同社がAIの普及にむけて推進する「Smarter AI for All」に向けた取り組みをアピールした。
展示エリアには、同社が業界最大のラインナップと説明する「AI PC」を中心に、ビジネス向けのサーバー製品やエッジデバイス、ソリューションに関するブースを設置。AI PCについては、マイクロソフトの「Copilot+ PC」に準拠したモデルとして、インテル、AMD、クアルコムのチップを採用するノートPCがそれぞれ並べられた。
10月に米国で発表された、PC上で動作する独自AIエージェント「Lenovo AI Now」も紹介。日本語対応および日本展開は未定としているが、日本へのローカライズに向けて検討を進めているという。このAIエージェントはオンデバイスで動作するため、ネットワークを通じてクラウドに情報を送らずとも動作できる。基調講演ではデモが行われ、機内モードでPC内のファイルを要約する様子が披露された。
また、AIの導入が進むデータセンターに向けた取り組みとして、独自開発の「第6世代 Neptune 水冷技術」を採用したサーバー「ThinkSystem N1380 Neptune」も展示。ファンで冷却する空冷式と比べて約3.5倍の冷却効果を実現しており、これによって消費電力を4割ほど削減できるとのこと。会社としてAIを推進するにあたり、サステナビリティに取り組んでいることもアピールされた。
開幕に合わせて行われた基調講演では、同社代表取締役社長の檜山太郎氏が登壇。レノボはグローバルで約1500億円をAIのためだけに投資していること、グローバルに4か所のAIイノベーションセンターを設置していることなど、会社としてAIに注力していることが述べられた。
また檜山氏は、AIが普及拡大していくにあたり、自動運転車のように「レベルに分けて積み上げないといけない」と解説。自動運転ではレベル1の運転支援からレベル5の完全自動運転まで、段階ごとの開発が進められている。AIも同様であり、限られた作業をレベル1として、特定組織などにおける限定的な問題解決、パーソナライゼーション、組織全体での活用、あらゆる領域で伴走するAGI、といった順で推進していくべきだとした。
「コンピューティングが始まって以来初めて、技術の側から人に寄り添ってくる製品がAI」だと檜山氏。将来的にはユーザーを先回りしてサポートしてくれる “デジタルツイン” を目標としつつ、「何段階に分けながらどういう世界が我々にとっていいのか、探りながら準備するのがAIのあり方」としつつ、メーカーとしてはユーザーと伴走して「サクセスをお届けしていきたい」と締めくくった。
- Source: Lenovo