ユーザーにもいろいろ事情があります
Windows 10、一部ユーザーに“全画面”でPC買い換えを促す
Windows 10は、2025年10月にサポート終了日を迎える。多少古びては来たものの、まだまだ性能的には問題のないWindows 10マシンを使い続けているユーザーの一部に対し、マイクロソフトは全画面表示で新しいPCへ買い換えるよう勧めはじめた。
先週末、一部のWindows 10ユーザーは画面いっぱいに「新しいWindows 11 PC」への移行準備を開始するよう勧めるメッセージが表示されたと報告した。さらに、リンクボタンをクリックすれば「新しいWindows 11 PCならさらに多くのことができる」や、「新しい Copilot Plus PCにレベルアップしよう」などとWindows 11搭載PCの販売プロモーションサイトにユーザーを誘導するようだ。
マイクロソフトがこのような無粋なメッセージでユーザーにPC環境の更新を促すのは今回が初めてではない。今年4月頃にもWindows 11にアップグレードを推奨する全画面メッセージが発見されていた。
現在もWindows 10を使い続けているユーザーは多い。というのも、マイクロソフトは2018年よりも古くに発売されたCPUや、いくつかのハードウェア要件を満たさないPCにはWindows 11をインストールできない仕掛けにしているからだ。
PCゲームプラットフォームSteamの集計を見れば、稼働しているゲーミングPCに使用されているOSは、一時Windows 11が首位に立つこともあったが、依然としてWindows 10が大半を占める(記事執筆時点で確認したところでは、10月はWindows 11が48.8%、Windows 10が47.5%と僅差でWindows 11が上回った)。これは、Windows 10マシンでも性能的にまだ使えるものが数多く残っていることを間接的に示しているのかもしれない。
率直に言えば、2025年10月14日以後もWindows 10を使い続ける方法はある。通常のセキュリティ更新プログラムは終了してしまうが、事情によりすぐに新しいPCに更新できないユーザーは、最長3年間の、有料拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)を利用する選択肢がある。
このプログラムはWindows 10で初めて個人ユーザーにも提供されるようになったが、企業や教育機関が最長3年間利用できるのに対し、個人ユーザーには1年間しか提供されない(提供価格は30ドル)。したがって、しかるべき時期にWindows 10から移行すべきであることに変わりはない。
- Source: Justin Whang(X) The Verge
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