いよいよXboxゲーム機が不要になる?

Xboxクラウドゲーミング、購入済みゲームのプレイが可能に。『ドラゴンクエストⅢ』も対象

Image:Microsoft

マイクロソフトは、Xboxクラウドゲーミングが提供中の全ての国で(日本を含む)にて、ユーザーが購入済みの一部ゲームをストリーミングでプレイ可能になったことを発表した。ただし、利用にはXbox Game Pass(以下、Xboxゲームパス)のUltimateプランに加入する必要がある。

サムスン製のスマートTVやAmazon Fireデバイス、Meta Questヘッドセット、およびスマートフォン、タブレット、PCの対応ブラウザで楽しむことができる。さらに来年、Xboxゲーム機やWindowsのXboxアプリにも拡大する予定だ。

これまでXboxクラウドゲーミングでプレイできるゲームは、Xboxゲームパスに含まれているタイトルに限られていた。ようやく、各ユーザーが購入したゲームが対象に含まれた格好である。

先月、The Vergeはマイクロソフトの計画に詳しい関係者の話として、本機能が11月に発表されると報じていた。同社内では長期プロジェクト「Project Lapland」の一環として、数千ものゲームがストリーミングに対応できるように、クラウドゲームサーバーの準備を重ねてきたという。

新機能「独自のゲームをストリーミングする(Stream Your Own Game)」では、当初50タイトルがサポートされており、今後さらに追加される予定だ。『Cyberpunk 2077』、『Stray』、『The Witcher 3』、『Balatro』や『NBA 2K25』や『バルダーズ・ゲート3』、それに『ファイナルファンタジー』シリーズも何作か対象となっている。

目玉となるのが、リメイク版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』だろう。Xbox Play AnywhereによりXbox Series X|SおよびWindows PC用のネイティブ版もプレイでき、非常にコストパフォーマンスが高い。

なおXbox広報は米Engadgetに「所有するゲームのストリーミングにはデジタル購入したゲームが必要」と確認している。要するに物理ディスク版は対象外であり、ダウンロード版のみ遊べるということだ。

こうしたゲームをストリーミングする取り組みは、あらゆる種類の他社製デバイスをXboxとして宣伝するマイクロソフトの戦略にも紐づいているのだろう。Xbox Cloud GamingがAmazon Fire TV Stick 4Kに対応した際、同社は「Fire TV StickがあればXboxが遊べる」とアピールし、Xboxゲーム機は必要ないと示唆していた

おりしもソニーも、PS PortalでPS5本体を経由することなく、120本以上のPS5用タイトルを遊べるクラウドストリーミング(ベータ版)の提供を始めたばかりだ。こちらもPlaystation Plus プレミアムの加入が必須であり、両社とも「クラウドゲーミングを強化し、サブスクリプション重視」路線を強めていくのかもしれない。