CPUはPS5標準モデルと同世代
PS5 Pro、高CPU負荷タイトルの改善はわずか。PS4ゲームの画質向上は機械学習を活用か
PS5 Proは通常モデルよりレンダリング性能が45%高まった一方で、CPU性能はわずか10%しか向上していないと見られている。そのため、CPU負荷の高いゲームではパフォーマンスの改善も限られていると識者が指摘している。
ゲーム映像の詳細な分析で知られるDigital Foundryは、CPU性能の変化がPS 5Pro未対応のゲームと「PS5 Pro Enhanced」対応ゲーム(修正アップデートあり)の両方に与える影響につき検証した。たとえば未対応の『Cyberpunk 2077』は少しパフォーマンスが向上しつつ、安定した60fps表示を維持できていない。
かたや、PS5 Pro対応済みの『バルダーズ・ゲート3』でも状況はあまり変わらず、特に街中でスムーズに動かすのは依然として困難である。
これらは特にCPU負荷が高いゲームに限ってのことであり、おおむね中世代機(次世代機に至るまでの中継ぎハード)としては十分な性能を発揮している。とはいえ、すでにZen 5世代のCPUが登場しているなか、PS5 Proは通常モデルと同じZen 2ベースであり、時代遅れには違いない。
PS5 Proが通常モデルから引き継いだもう1つの制限は、HDMIコントローラーによるもので、依然として4K解像度では120Hz出力に留まっている。また8K解像度については、対応ディスプレイやゲームが普及とは程遠いため、実力を発揮する以前の状況である。
またPS5 Proには、実は[PS4ゲームの画質品質を向上]というオプションがある。Digital Foundryは本機能についても詳しく検証している。
おそらく本機能は、機械学習を使ったポストプロセス(3Dレンダリングが完了した後に追加の高価を適用する)アップスケールフィルターであり、解像度1080p以下でレンダリングされるゲームのみに適用され、ディテールを向上させるとのことだ。
もっとも、アンチエイリアシング(ジャギーを滑らかにする)の改善は一切行われない。さらに、一部タイトルではパフォーマンスに影響が出る可能性があり、視覚的な不具合が起こる可能性もあるという。ただし、ソフトウェアの修正作業はほとんど必要ないとされ、恩恵を受けられる範囲は広いようだ。
- Source: Digital Foundry(YouTube)
- via: Wccftech