一応はノートPC向けチップ

アップルのM4 Max、インテルやAMDのデスクトップ向けチップ性能を圧倒か

Image:Apple

アップルは先週、M4、M4 Pro、M4 Maxチップを搭載した新型MacBook Proを発表した。発売は11月8日と少し先だが、早くもベンチマークアプリGeekbench 6によるスコアが複数登場しており、市場に出回っているPCチップのなかで最高クラスの性能を示している。

これは人気ベンチマーク投稿サイトGeekbench Browserに登場したものだ。あくまで数あるベンチマークアプリの1つでの結果にすぎず、M4 Maxが不得意なワークフローも存在するかもしれないが、おおよその性能の目安にはなるだろう。

アップルはM4 Maxにつき、前世代のM3 Maxより約20%高速で、市場で最も高速なノートPC用チップになると述べていた。だが、初登場したGeekbench 6による結果は、それを上回るものである。

その1つは、シングルコアのスコアが4060、マルチコアスコアが26675となっている。ちなみにM3 Maxのマルチコアスコアは21097であり、それより約26%高速ということだ。

また、Mac搭載チップの中では最高価格帯となるM2 Ultra(Mac ProおよびMac Studioに搭載)のマルチコアスコア21471を約24%上回っている。

かたや、Ryzen 9 9950XやCore i9-14900Kといった最新のハイエンドデスクトッププロセッサーとの比較も興味深い。この2つは現状、AMDとインテルの両社が提供する最高性能のチップである。

まずRyzen 9 9950Xの最高スコアはシングルコアで3630、マルチコアで26653。これらは共に、M4 Maxのスコアを下回っている。

そしてインテル側では、Core i9-14900Kの最も良いスコアはシングルコアが 3144、マルチコアが 23044である。これを基準とすれば、ノートPC用チップのM4 Maxはマルチコア性能で、最高のデスクトップ用チップより約15%も高速となる。

これらは、まだM4シリーズチップ最上位の「M4 Ultra」が登場する前のことだ。おそらくM4 Ultraは、M4 Maxのダイ2つをUltraFusion技術により組み合わせ、およそ2倍の性能を発揮する可能性が高い。

M4 Ultraチップは次期Mac StudioとMac Proに搭載され、2025年中に登場する見通しだ。なお、M4 Pro搭載Mac miniのマルチコアスコアはM2 Ultraを凌駕しており、現時点では「アップル最速のデスクトップMac」と呼ばれている

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