安いチップでApple Intelligence対応するため?

「第11世代iPad」、Apple Intelligenceに対応するも発売は2025年後半に?

Image:Framesira/ Shutterstock.com

アップルが「iPad mini(第7世代)」を発表したことから、次は最も手頃な価格のモデル、いわゆる無印「iPad」の第11世代が間もなく登場するとの期待も高まっている。が、Apple Intelligenceに対応しながらも、実際の発売は「2025年後半」になるとの予想を著名ジャーナリストが述べている。

同社の内部情報に精通するBloombergのMark Gurman記者は、自らのニュースレター「Power On」最新号にて、「iPhone SE 4」が来年3月に発売され、その後に第11世代iPadが「その年の後半」に続くと伝えている。

さらに2026年までには、画面付きのほぼ全てのAppleデバイスでApple Intelligenceが動くようになるという。ここでの「画面付き」とは、以前も報じた画面付きHomePodや、「M5」チップ搭載のVision Pro後継機も含んでいるのだろう。

現行の第10世代iPadが2022年10月に登場してから約2年が経過しており、第9世代(2021年9月発表)からのアップデートよりも大幅に遅れている。これほどずれ込んでいるのは、低価格のデバイスにApple Intelligenceを実装するための技術要件、主にコストが壁となっている可能性がある。

第10世代iPadは「iPhone 12シリーズ」と同じA14チップを搭載しており、Apple Intelligenceを動かす最低要件であるA17 Proから大きく後れを取っている。

第7世代iPad miniはおそらくA17 Proのビニング版(製造品質が基準を満たさないチップを、一部機能を無効化して転用したもの)を使うことでコストダウンを図っているが、次期iPadもA17 ProないしA18のビニング版を使う可能性が高そうだ。

先日アップルはEU域内で第10世代iPadの価格を引き下げ、充電器を同梱しないようになった。もしも第11世代の発売が間近に迫っているのであれば、こうした変更を行うことはあり得ないだろう。

いよいよApple Intelligenceは、来週公開と噂されるiOS 18.1とともに、一部の機能が一般ユーザーにも提供される見通しだ(ただし米国英語のみ)。第11世代iPadの登場があと1年以上先であれば、しばらくは第7世代iPad miniが「最も安価にApple Intelligenceを使えるデバイス」となりそうだ。

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