iOS 18でのChatGPT統合にも金銭の関わる契約は無いとの報道も

アップル、結局OpenAIに出資せずとの報道。マイクロソフトとNVIDIAが投資か

Image:Ascannio/Shutterstock.com

先月末、アップルはOpenAIに投資する交渉を進めていると伝えられていた。が、もはや交渉から脱落したと米The Wall Street Journalは報じている。65億ドルもの資金調達ラウンドは終了する予定で、OpenAIはマイクロソフトとNVIDIAの両社から投資を受ける可能性があるとのことだ。

WSJ報道によると、ベンチャーキャピタルThrive Capitalが主導する資金ラウンドは今週にも終わる見通しだという。アップルにとっては主要なシリコンバレー企業に投資する異例の案件になるはずだったが、土壇場に中止になったと伝えられている。

すでにマイクロソフトはOpenAIに巨額の投資をしており、株式の49%を保持している。今回の報道では、同社は投入済みの130億ドルに加えて、約10億ドルを投資するとのことだ。

おりしも、OpenAIのムラ・ミラティCTOが退社を表明する一方、NPOにより支配・監督される体制から営利企業への再編を進めていると報じられた最中のことだ。また、元アップルのデザイン最高責任者ジョニー・アイブ氏がOpenAIと協力してAIハードウェア製品を開発していると認めた直後でもある。

アップルとOpenAIは、2024年後半にChatGPTをiOS 18に統合すべく提携している。いずれSiriを通じてChatGPTの回答や画像生成ツールが利用できる予定だ。

両社は契約の条件を明かしていないが、BloombergはアップルもOpenAIも互いに金銭を支払っていないと報じていた。アップル製デバイスを通じてユーザーがChatGPTの有料プランに加入した場合、収益を分け合うレベニューシェアになるという

Apple Intelligenceを推進する上で、大きな恩恵を被るはずのアップルがなぜ見返りを支払わないのか。それは「OpenAIのブランドとテクノロジーを数億台のデバイスに送り込むことは、金銭的な支払いと同等かそれ以上の価値があると考えている」ため、とのことだ

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