TGS参加もドタキャン

Ubisoft、人気シリーズ最新作『Assassin’s Creed : Shadows』発売を11月から来年2月に延期

Image:Ubisoft

Ubisoftは、人気ゲームシリーズの最新作となる『Assassin’s Creed : Shadows』の発売を、予定していた11月15日から2025年2月14日へ、3か月延期すると発表した。

同社は、直近に発売した『スター・ウォーズ 無法者たち』の販売成績が期待したほどではなかったせいか株価が下落しており、投資家界隈からも心配の声があがっている。

また『Shadows』にも、公開された予告映像やコンセプトアートなどに大量の著作権物の無断使用や、日本文化を軽視するかのような表現が含まれているとの指摘が寄せられ、さらにそれらへのUbisoftの対応や姿勢にも問題があるとの批判が相次ぎ、数か月にわたって方々で議論が続いている。

公式声明によると、発売延期の決定は「このゲームにとって最善の利益」のために下されたとのことだ。そして、このゲームの「体験に磨きをかけ、洗練させ、主要な機能のいくつかをさらに完成させるには、もっと時間が必要だ」とUbisoftは述べている。なお延期に伴い、これまでに入っている予約注文については返金を行い、今後新たに予約した人には最初の拡張ダウンロードコンテンツ(DLC)を無料で提供するという。

ただ、来年2月への延期は、Ubisoftにとって「最善の利益」にはならないとの見方もある。というのも、その時期には『モンスターハンターワイルズ』、『龍が如く8 外伝 Pirates in Hawaii』、『シドマイヤーズ シヴィライゼーション VII』といったメジャーな作品の発売がひしめいているからだ。

さらに、9月25日朝に配信されたPlayStationの新作情報番組『State of Play』のなかで、目玉として米Sucker Punch Productionsの新作『Ghost of Yōtei』の2025年発売がアナウンスされたことも『Shadows』にとっては逆風になりそうだ。

『Ghost of Yōtei』は、ステルス要素を取り入れたオープンワールドサムライアクションゲームとして、また黒澤作品をはじめとする日本の時代劇へのリスペクトに溢れているとして好評を得た『Ghost of Tsushima』に続く作品であり、ほぼ同ジャンルの『Shadows』に対する強力なライバルになるだろう。

ちなみに、発売延期の発表に前後して、Ubisoftは9月26日午後3時から開催の東京ゲームショウへのオンラインでの参加を「諸事情」によりキャンセルし、来週に予定されていた『Shadows』のプレス向け内覧会も中止したと伝えられている。

3か月の延期のあいだに、Ubisoftが『Shadows』に指摘される様々な問題点を一掃し、期待通りの作品としてリリースすることに期待したいところだ。

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