値下げされたQuest 3も魅力的?

安価な「Meta Quest 3S」10/15発売、48400円から。解像度抑え深度センサー省略、他はQuest 3とほぼ同等

Image:Meta/YouTube

Metaは年次イベント「Meta Connect 2024」にて、ついに安価なVRヘッドセット製品「Quest 3S」を発表した。純粋にQuest 2の強化版といえる仕様であり、米国では299.99ドル~、国内では4万8400円(税込)〜という手頃な価格設定となっている。発売日は10月15日(日本時間)。

Quest 3Sの見かけは、噂通りQuest 2とQuest 3を混ぜ合わせたような印象だ。が、Quest 3と同じクアルコムSnapdragon XR 2 Gen 2チップを搭載しており、同じ性能とフルカラーの複合現実(MR)を実現している。数万円単位の大きな低価格化を実現しながらも、予想以上にQuest 3(7万4800円~)に近く、コストパフォーマンスは高い。

またQuest 3と同じTouch Plusコントローラーが同梱される。「別売りにしてコストを下げる」との予想は外れた格好だ。さらにMetaによればQuest 3Sはバッテリー駆動時間が長く、Quest 3の平均2.2時間に対して2.5時間に伸ばせたとのことだ。

もっともQuest 3SとQuest 3とは、いくつか違いがある。まず、サイズがわずかに大きい。おそらくパンケーキレンズではなく、旧型のQuest 2と同じフレネルレンズを使っていることも一因だろう。重さについては、Quest 3(約515g)とほぼ同じである。

Image:Meta/YouTube

またQuest 3の前面には3つのタテ長センサーが配置されているが、Quest 3sは3つのセンサーが左右に2セット置かれている。それに関連してか、Quest 3sには深度センサーが搭載されていない。

そして最たる違いは、Quest 3sのディスプレイ解像度はQuest 3よりも低い。片目当たり1832 x 1920という解像度はQuest 2と同じであり、視野角もやや狭い。

10月15日の発売に先がけ、すでにMeta公式サイトで事前予約が始まっている。内蔵ストレージ128GBモデルが4万8400円、256GBモデルが6万4900円。10月22日発売の『バットマン:アーカム・シャドウ』が無償で入手できる特典もある。

また、Quest 3の512GBモデルが9万6800円から8万1400円に引き下げられるのに伴い、128GBモデルは6万9300円に引き下げ、在庫がなくなりしだい販売を終了するとのこと。

Meta Quest 3Sの登場と入れ替わるように、Meta Quest 2とMeta Quest Proの販売が正式に終了する。これらは「年内もしくは在庫がなくなるまでの、いずれか早い方まで」は販売するという。

数ヶ月前からQuest Proは売れ行き不振が噂されていたが、ハイエンド製品のはずがSnapdragon XR2+ Gen1という一世代前のチップを搭載しており、力不足の感は否めなかった。

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