10/18発売

VIVE、DisplayPortモードで“高品質VR体験”が可能なXRヘッドセット「VIVE Focus Vision」

編集部:杉山康介

「VIVE Focus Vision」

HTCは、同社VIVEブランドのXRヘッドセット新モデル「VIVE Focus Vision」を10月18日より発売する。価格は一般向けモデルが169,000円(税込/以下同)、商用向けモデルが241,000円で、本日9月24日より予約受付が開始される。

国際宇宙ステーションでも採用されているという「VIVE Focus 3」を元に開発・設計したモデルで、ビジュアルと快適性を大幅にアップデートしたほか、マルチユーザーの運用効率とヘッドセットの共有性を強化したという。

大きな特徴が、PCVR用DisplayPortモードを搭載したこと。同社によれば、GPUの進化とともにVRコンテンツの表現はリアルになったが、最近のデバイスでは低解像度に圧縮した出力に限られるため、VR体験が劣化するだけでなく、PCへの負荷が上がり、映像に遅延が発生する。これがPCVRユーザーが新しいデバイスに乗り換えるのを難しくしている理由の1つだという。

そこでDisplayPortを搭載し、PC本体のグラフィックボードに直接接続できるようにしたことで、ロスレスでの映像出力を実現。開発者が意図した通りの高品質なコンテンツを楽しめるとしている。

片目あたり2448×2448ピクセルのLCDパネルを2枚搭載。内蔵アイトラッキングによる自動IPD調整機能を備えており、家族などとの共有や、LBE・トレーニングイベントといったユーザーの入れ替わりが頻繁な環境にも最適だという。視野角は120°でリフレッシュレートは90Hz、年内にはDisplayPortモード時の120Hz出力への対応も予定する。

ステレオフルカラーパススルー用デュアル16MPカラーカメラを前面に2基備え、奥行きのある立体視パススルーを実現。ヘッドセットを装着しながら自然な世界を見ることができ、さらにリアルなMR体験ができるとする。

冷却システムを刷新し、動作性を向上。内蔵バッテリーは交換式で、最大2時間の駆動が可能だ。加えてサブバッテリーを内蔵し、バッテリーを外した状態でも最大20分間の駆動ができるため、ポジションをロスせずにXR体験を提供できるとのこと。ほか、シーン認識のための深度センサーや低照度化でのトラッキングを強化する赤外線センサーなども搭載する。

プロセッサはQualcommの「Snapdragon VR2」で、メモリは12GB、ストレージは128GB。ストレージはMicroSDカードで最大2TBまで拡張できる。接続はUSB-CとDisplayPort対応USB-Cを1系統ずつ搭載し、Bluetoothは5.2+BLE、Wi-Fiは6/6Eをサポート。

冒頭の通り、一般向けモデルと商用向けモデルの2タイプを用意。一般向けモデルは、10月17日までに予約注文すると税込29,000円相当の「VIVE有線ストリーミングキット(DisplayPortモード対応)」が無料でプレゼントされるほか、「XR Workout」「Capsule Critters」「theBlu」のゲーム3本、3種類のゲームパックのうち1つが提供される。

商用向けモデルはデフォルトでVIVE Business保証&サービス(2年版)が付属するが、10月17日までに予約すると、デバイスマネジメント機能やLBE機能など、法人に欠かせない機能パッケージ「VIVE Business+」が1年間無料でプレゼントされる。

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