いまのロゴはお嫌い?
OpenAIの新ロゴマーク案を見た従業員「魅力的でない」「不吉」と嘆く
OpenAIは来年にも企業構造を変更し、現在の非営利団体が営利団体を管理する体制から、より一般的な営利企業に近い体制になるとうわさされているが、これに伴いロゴマークも新しく変更するつもりのようだ。
Fotuneが伝えるところでは、最近行われた全社会議の資料のなかに新しいロゴマークを垣間見たという従業員は、そのロゴマークが単純に黒い「O(オー)」または「0(ゼロ)」あるいは単純なリングをデザインしたものに置き換えられていたと述べた。
現在のロゴマークは、デザイナーのベン・バリー氏の手によるもので、同氏がOpenAIのデザインディレクターだった当時に「precision, potential and optimism(精密性、可能性、楽観性)」を表現し、人類の利益のために技術を開発するという同社の目標を象徴したものだとされている。
一方、新しいロゴマークの案は、最近増員した社内のデザインチームが、1年ほど前から準備してきたものだという。だが、 一部の従業員はそのロゴマークを見て「魅力的でない」「不吉」だとの感想を述べているという。これらは少なくとも、最高のデザインを目にしたときに出てくる言葉ではない。新ロゴ案への従業員の反応は賛否が分かれているとされ、否定的な意見の一部には、ぽっかりと穴が開いたようなその意匠がOpenAIの革新的なビジョンに不相応なばかりか「不吉さを感じる」という意見まであったとのことだ。
ChatGPTがAIブームと言われるほどの人気を獲得したおかげで、OpenAIのロゴマークも認知度が増してきている。しかしそれにもかかららず、わざわざロゴマークを変更しようとする理由のひとつとして、FotuneはOpenAIがロゴとウェブサイトに用いられている書体を所有しておらず、ライセンスされたものを使っているからだと伝えている。企業としての知名度が上がるにつれ、オリジナルの書体で自社のアイデンティティを強く打ち出したい考えが強まったとしても、おかしくはない。
もし、OpenAIの上層部が従業員からの声に耳を傾けることがあるなら、来年姿を見せるであろう新しいロゴマークは今の案とは違ったものになるかもしれない。
ちなみに、アップルのApp Storeストアで「AI, Chat」などのワードで検索すると、無数のAIチャットボットアプリが検索結果に結果に現れる。その多くはChatGPTを模倣していたり、内部でChatGPTを使用しているだけのクローンアプリだが、それらが使っているアイコンもまたOpenAIのロゴマークにそっくりなものが多く、逆に本物のChatGPTアプリを見つけるのを難しくするような状況になっている。