しかしPC用AAAタイトルの移植は売れず

iPhone 16 Proの「A18 Pro」、CPUとGPU性能ともにM1チップに追いついた可能性

Image:Apple/YouTube

先日、iPhone 16標準モデルに搭載された「A18」チップの初期ベンチマーク結果が登場していた。その後に、より実際の性能に沿ったと思しきベンチマークが公開されるとともに、上位チップ「A18 Pro」のGPUを検証したスコアがシェアされている。
新たなA18のベンチマークは、リークアカウント@negativeoneheroがXに投稿したものだ。同アカウントはiPhone 16シリーズの「新たな放熱対策」を正確に予想していたことがある。

今回のシングルコアスコアは3409、マルチコアスコアは8492。前回の結果と比べると、シングルコアは約9.5%、マルチコアは約28%も向上している。こちらはアップルの発表した数値に近く、A18がA17 Proよりも順当に高速になっているようだ。

また米9to5Macが、M1 iPad Airの最新Geekbenchスコア10個を平均したところ、マルチコアスコアは8351だったという。母数が少ないため厳密な結果ではないが、スマートフォン向けのAシリーズチップが、MacやiPad用のMシリーズチップに4年遅れで追いついてきたとは言えそうだ。

A18と上位チップのCPUコアは同じ6コア構成(2つの高性能コアと4つの高効率コア)であり、CPU性能に差はないはずだ。その一方、GPUコア数はA18が5個、A18 Proが6個と差を付けられている。ちなみにA17 Proも6コアGPUであり、後継のA18 Proでも増やされてはいない。

YouTubeチャンネルMaxTechを運営するVadim Yuryev氏は、A17 Pro(iPhone 15 Pro Max)とA18 ProにつきGeekbenchのMetalスコアをシェアし、後者が前者よりも約18%高速だと示している。

そしてM1チップのMetalスコアは、3万2532という結果もある。数字の上ではA18 Proが超えているものの誤差の範囲内であり、両者は同等と言えるだろう。さらにアップルは、A18 Proのハードウェアアクセラレーテッド・レイトレーシングは前世代より最大2倍高速だと主張しており、実際のゲーム性能においてはM1を凌ぐ可能性さえある。

Image:Wccftech

アップルがiPhone向けのPCゲーム移植に力を入れていることも頷ける結果だが、『アサシン クリード ミラージュ』の購入者はわずか4000人、最も売れた『デス・ストランディング』も約1万回しかダウンロードされず(2024年6月時点)「爆死」したとの調査結果もある。基本無料・ゲーム内課金に慣れたスマホゲーマーを、買い切りタイトルに導くのは至難の業のようだ。

関連キーワード: