Snapdragon X Plus搭載PCは別のカンファレンスで発表

<IFA>ASUS、インテル新CPU搭載の“Copilot+ PC”を一挙発表。ノートPC「Zenbook S14」など

編集部:平山洸太

フォトセッションの様子

ドイツ・ベルリンで世界最大級のコンシューマーエレクトロニクスショー「IFA2024」が9月10日(現地時間)まで開催される。そのなかでASUSは、開幕に先がけて独自のプレスカンファレンスを実施。AIを搭載した「Copilot+ PC」のノートPCをはじめとした新製品を発表した。

本プレスカンファレンスでは、9月3日にインテルが発表したCPU「Lunar Lake」を搭載するノートPCを一挙発表。Lunar LakeはAIエンジン(NPU)を搭載したCPUとしてはインテルの第2世代にあたるシリーズとなる。前世代のCPUと比較した場合、CPU、GPU、NPUが高速化している。

なお、今回ASUSが発表したノートPC(ASUS Vivobook S 14)では、日常の作業で125%、グラフィック処理で114%、ゲームで153%、AI処理で273%のパフォーマンス向上を実現。さらにこの数値は、前モデルの45Wよりも低い35WのTDPで実現したものだとしている。

前世代のVivobook S 14との性能比較

まず「Zenbook S14」は、1,499ユーロで発表と同時に予約開始。プロセッサーには第2世代のインテルのCore Ultra 9プロセッサーを搭載する。ディスプレイは14型のOLEDで、解像度は3K、リフレッシュレートは120Hz。

「Zenbook S14」

1.1cmの薄型設計と、1.2kgの軽量さもアピールする。また放熱性を2倍にしたウルトラスリム・ベイパーチャンバーを搭載。さらに2715個の穴を筐体に設けることで、エアフローを50%向上させたとしている。

「Zenbook S14」の分解模型

続いて「Vivobook S 14」は、1,299ユーロで10月に発売予定。プロセッサーは第2世代のインテルのCore Ultra 7プロセッサーを採用している。ディスプレイは14型のOLEDで、解像度は3K、リフレッシュレートは120Hz。

「Vivobook S 14」

デュアルファンを搭載するIceCool サーマル・テクノロジーにより、通常モードで35dBのファンノイズを実現。表面温度も従来よりマイナス12度低くさせたという。75Whのバッテリーにより、最大27時間のバッテリー持ちもアピールしている。

また、画面が360度回転する「Vivobook 4/16 Flip」も合わせて発表。こちらもプロセッサーはインテルのCore Ultra 7プロセッサーを採用している。スタイラスペン「ASUS Pen 2.0」を使用することで、ペン入力にも対応する。

「Vivobook 4/16 Flip」

加えてプレスカンファレンスでは、ビジネス向けのExpertBookシリーズの新製品もアナウンス。第2世代のインテルのCore Ultra 7プロセッサーを搭載する「ExpertBook P5(P5405)」が999ユーロ、インテルのCoreプロセッサーを搭載する「ExpertBook P1(P1403)」が599ユーロで10月に発売する。

「ExpertBook P5(P5405)」

両モデルとも、AIを活用したASUS独自のビジネス向け機能に対応しており、ビデオ会議のリアルタイム文字起こしと翻訳、マイク音声からの文字起こしや議事録作成などが行える。

ほか、新たなNUC製品として「NUC 14 Pro AI」も発表。こちらもCopilot+ PCとして、第2世代のインテルのCore Ultraプロセッサーを搭載する。メモリはLPDDR5Xで、ストレージはM.2(2280/NVMe)をサポートする。またサイズは130×130×34mmとなり、コンパクトサイズをアピールする。

「NUC 14 Pro AI」

なお同日には、クアルコムがプレスカンファレンスを行い、新プロセッサー「Snapdragon X Plus」(8コア)を発表。同プレスカンファレンス内にはASUSの担当者も登壇し、この新プロセッサーを搭載するノートPC2機種「ProArt PZ13」「ASUS Vivobook S15」がアナウンスされた。

クアルコムのプレスカンファレンス。ASUSが新プロセッサー搭載PCを発表した

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