Windows 10のサポートは来年10月まで
SteamユーザーのOSシェア、Windows 11がWindows 10を上回り首位に立つ
PCゲームプラットフォームSteamの集計によると、SteamユーザーにおけるWindows 11使用者の数は2021年の発売以来初めて、Windows 10を上回った。
Windows 10は2025年10月でサポート期間を終了することがアナウンス済みだ。まだ1年の猶予があるとはいえ、最新のWindows 11を前に、よく約3年間首位を維持してきたと言えるだろう。
8月のSteamハードウェア調査データによると、Windows 11の使用率は49%で、前月の約46%から3%以上増加した。その間、Windows 10の使用率は47%へと約3%低下、macOSおよびLinuxの使用率は横ばい状態となっている。
Windows 11へのシフトはゲームに限らず、インターネット使用者全体の集計でもこの1年間で伸びてきている。ウェブサイト訪問者統計ツールStatcounterのデータを見れば、Windows 11ユーザーのシェアは2023年7月には約23%だったところが、2024年8月には約32%にまで増加したことがわかる。
マイクロソフト関連情報サイトのWindows Centralは昨年10月、「Microsoft の社内データ」からWindows 11が発売から約2年で4億台以上の機器にインストールされていることを報告した。しかしこれは発売から1年で4億台に達したWindows 10の半分のペースだった。
ユーザーのWindows 11への移行ペースが上がらない理由のひとつには、厳しいハードウェア要件が挙げられる。Windows 10ユーザーは無料でWindows 11にアップグレードすることができたものの、その条件として、マイクロソフトはTPM 2.0に対応するセキュリティチップの搭載に加え、インテル製の2018年春移行に発売されたCPUか、AMD製の2019年夏以降に発売されたCPUを採用していなければならないとした。
この要件が多くのWindows 10ユーザーの足かせになった。また実際には、要件を満たさないCPUを搭載するPCもまだ十分に処理能力が高く、すぐにWindows 11に移行する必要もなかった。
マイクロソフトは企業ユーザーに対し、2025年10月のサポート終了後も有料でWindows 10のセキュリティアップデートを提供するオプションを提示することを計画している。一般ユーザーにも有料オプションを提供する予定だが、記事執筆時点ではマイクロソフトは企業ユーザー向けの価格しか明らかにしていない。