Xiaomi製デバイスに初搭載予定

クアルコム、ミドルハイクラスのモバイル向けチップセット「Snapdragon 7s Gen 3」を発表

Gadget Gate

Image:Qualcomm

クアルコムは、モバイル向けの新型チップセット「Snapdragon 7s Gen 3」を発表。初搭載デバイスはXiaomi製となる見込みで、来月にも発表が行われるとのこと。また、サムスン、シャープなどからも数か月以内に搭載デバイスが発表されるという。

同社の展開する “s”  セグメントに新たに追加されるミドルハイレンジのチップセット。最新の “Kyro” CPU/“Adreno” GPUを搭載したことで、前モデル「Snapdragon 7s Gen 2」比でCPU性能は20%、GPUは最大40%向上し、AI性能は30%以上の高速化を実現。さらに、全体的な消費電力は12%削減されるなど、あらゆる面でアップデートが図られている。製造プロセスルールは、7s Gen 2同様4nm。

CPU構成は最大2.5GHzが1基、2.4GHz駆動が3基、1.8GHz駆動が4基。オンデバイスの生成AI機能は、AIエンジン専用のNPUを搭載することで電源効率を向上。多言語翻訳や、文字起こし機能や、「Qualcomm Sensing Hub」によるAIベースのノイズキャンセリング/リダクション機能により、円滑なコミュニケーションをサポートすると謳う。

ディスプレイは最大FHD+解像度、144Hzのリフレッシュレートに対応。外部出力では4K/60Hz、10bitカラー、HDR10/HDR10+をサポートする。

カメラ機能では、12ビットの「Qualcomm Spectra Triple ISP」プロセッサーを搭載。200MPの写真撮影と、4K HDRのビデオキャプチャの同時処理を実現させた。また、AI機能として変色や粒状感の無い、プロのような撮影を実現する「AIリモザイク機能」や、リアルタイムトーンマッピングによる「AIビデオレタッチ機能」を備えた。

ゲーミング機能「Snapdragon Elite Gaming」もサポート。Adaptive Performance Engine(APE 3.0)によるロード時間の短縮や、画面上のオブジェクトを動的にレンダリングするVRS(Variable Rate Shading)、ダイナミックで複雑な表現を非搭載モデルと比較して2倍の速度で処理できるAdreno HDR Fast Blendなどでゲームプレイの没入感を引き上げたとしている。

音響面ではAqstic Hi-Fi DACや、Aqstic Speaker Maxテクノロジーなどで構成される同社独自のサウンドプラットフォーム「Snapdragon Sound」に対応。aptX Adaptive/aptX Lossless/aptX Voiceコーデックのサポートや、スマートヘッドトラッキングによる空間オーディオも楽しむことができる。

通信面では、「Snapdragon 5G Modem-RF System」により、前世代比で多くのネットワーク、周波数、帯域幅に新たに対応。5G+、5G、4Gに対応するデュアルSIMデュアルアクティブ機能を備える。さらに、「Qualcomm FastConnect Mobile Connectivity System」により、最大2.9GbpsのWi-Fi 6E接続を実現した。Bluetooth接続はLE Audioをサポートするバージョン5.4に準拠する。

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