有機EL版iPad ProはAirやminiの売上を食うほど人気

アップル、有機EL版iPad Air/miniを2026年発売か。サムスンからパネル供給の可能性

Image:Bigc Studio/Shutterstock

アップルが有機ELディスプレイ搭載の「iPad Air」を早ければ2026年に発売し、同じ年に有機EL版「iPad mini」を投入する可能性があると韓国サプライチェーン筋が報じている。

韓国の電子業界誌The Elecの最新記事によると、新型iPad Air向け有機ELパネルの主要サプライヤーとしてサムスンディスプレイが選ばれる可能性が高いという。すでにサムスンは、明るさと電力効率を向上したタンデムOLED(有機EL)パネルを「iPad Pro」(M4搭載)に供給している。

将来のiPad AirとiPad miniが有機ELディスプレイに移行するとの計画は、複数の情報源が伝えてきたことだ。たとえば昨年秋、調査会社Omdiaはアップルが2024年にProモデルから有機ELの採用を始め、2026年以降にiPad Airやminiに同技術の採用を広めると予想していた。このうち、iPad Proはその通りの展開となっている。

また韓国メディアZDNET Koreaは、サムスンがiPad Pro用有機ELパネルの量産を開始した直後、iPad mini用パネルを「2026年に発売」をめざして開発に着手したと報道。かたやET Newsは、iPad miniの画面は8.3インチから8.7インチへと大型化すると伝えていた

iPad Proのは2スタック=2枚重ねのLTPO(低温多結晶酸化物)有機ELパネルを採用しているが、iPad miniとiPad AirはシングルスタックのLTPS(低温多結晶シリコン)パネルを採用すると予想されている。その結果、画面はさほど明るくなくProMotion(1Hz~120Hzの可変リフレッシュレート)も望めないが、製造コストは抑えられるだろう。

おりしも調査会社CIRPは、今年6月期には新型iPad Proの人気が高まる一方で、iPad Airやminiの売上が割を食うように減っていると報告している。iPad製品すべてのテコ入れを図るためにも、アップルはPro以外の有機ELへの移行を急ぐかもしれない。

関連キーワード: