携帯電話通信やWi-Fiの圏外でも緊急SOSが可能に

アップル、「iOS17.6」提供開始。iPhone14/15で「衛星経由の緊急SOS」が利用可能に

編集部:伴 修二郎

Image:Apple

アップルは、iPhone向けの最新ソフトウェア「iOS 17.6」の提供を開始。重要なバグ修正やセキュリティアップデートのほか、iPhone14/15シリーズでは衛星経由の緊急SOSが利用可能になる。

衛星経由の緊急SOSは、携帯電話通信やWi-Fiの圏外でも緊急通報サービスに情報を共有することができる新機能。2022年の発表以来、米国など海外16カ国で先行提供されていた機能で、この度日本でも利用可能になる。対応デバイスは「iPhone14シリーズ」および「iPhone15シリーズ」の全モデルで、アクティベーションから2年間は無料となる。

110/118/119に発信できない際でも、サイドボタンといずれかの音量調節ボタンを長押しすることで緊急SOSスライダが表示され、すばやく緊急通報サービスに電話がかけられる。さらに、携帯電話通信やWi-Fiの電波が届かない場所に出かけている際に「探す」アプリを開いて、衛星経由で自身の位置情報を友人や家族に共有することができる。

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緊急SOSでは、ユーザーがAppleによるトレーニングを受けた緊急対応専門スタッフがいる衛星中継センターと繋がり、これらのスタッフがユーザーの代わりに緊急通報サービスにただちに連絡。メッセージの平均サイズを3分の1に縮小する新開発のテキスト圧縮アルゴリズムにより、ユーザーの視界が開けた場所であれば、わずか15秒でメッセージを送受信できるのだという。

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本機能は、緊急SOS、メディカルID、緊急連絡先、「探す」の位置情報の共有など、iPhoneの既存の機能を基盤として構築している。また、iPhone 14とiPhone 15の衛星接続は、衝突事故検出や転倒検出など、iPhoneとApple Watchで利用可能なほかの安全機能とも連携が可能だとしている。

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