都市伝説化しつつあるSpotify Hi-Fi

Spotify CEO、プレミアム超える「デラックス」バージョンの登場を予告。ただし時期は明かさず

Image:Yalcin Sonat / Shutterstock

Spotifyのダニエル・エクCEOは、投資家に向けた決算報告の場で、通常の Spotify の「すべての利点」に加えて「より多くのコントロール、全体的により高い品質、そしてまだ話すまでに準備が整っていないいくつかの物事」を備えた「Spotifyのデラックス版」が登場すると語った。

この、Spotifyにとって新たな「ずっと良いバージョン」は、現在提供しているSpotify Premiumよりも「5ドルほど高くなる」とエクCEOは述べ、おそらく月額17~18ドルあたりになるだろうと付け加えた。

では、この「デラックス」なバージョンのSpotifyは、具体的にいつごろ利用可能になるのだろうか。エク氏はこの質問には明確に答えなかった。

Spotifyが初めてロスレスオーディオの配信について言及したのは2021年2月で、その年の後半から提供開始だとしていた。当時はライバルとしてはTidalが月額19.99ドルという価格でロスレスおよびハイレゾでのオーディオを配信する「Hi-Fi」プランを提供しており、またAmazon Musicはロスレスプランの「HD」を月額14.99ドルで展開していた。Spotifyも「新しいロスレスストリーミング層」と述べていることから、それらの例にならってPremiumプランより高額な上位プランとしてロスレスオーディオを配信するつもりだったと考えられる。

ところが、Apple Musicは2021年6月に突然、ロスレスおよびハイレゾ品質(さらにDolby Atmosによるイマーシブ)オーディオ配信を追加料金なしで開始した。またAmazon Musicも、Apple Musicがロスレス・ハイレゾ配信を開始したのに対応して、割高だったAmazon Music HDをAmazon Music Unlimitedに追加料金なしで組み込んだ。

こうしたライバルの動きは、追加料金を徴収してロスレス配信を始めようとしていたSpotifyにとっては不意打ちだったのかもしれない。その後Spotifyのロスレス配信の話はあまり伝えられなくなったが、2023年6月には「Supremium」というプラン名が伝えられ、同年9月にはRedditユーザーがSpotifyの公式アプリから、44kHz/16bitのロスレスオーディオトラックの提供が予定されていることを裏付けるコードを見つけたと報告した。

そして先月、BloombergはSpotifyがPremiumユーザー向けのアドオンとしてHiFi品質のオーディオを提供し、「プレイリストの作成やユーザーのローカル楽曲ライブラリーを管理する新たなツール」も含めて、月額5ドルの追加料金を徴収すると伝えた

エク氏は今回の決算方向で「2億4600万人のユーザーの中には、より優れたバージョンを望んでいる人がかなりいる」と述べ「それは熱心な音楽ファンであり、Spotifyの使い方やSpotifyにある音楽機能のさらなる柔軟性を求めている」とした。Bloombergは前述の記事において、Spotifyが新しいプランを導入するのは今年後半の予定だと述べていた。それが正しければ、あと数か月でその内容が明らかになるはずだ。

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