当局は「潜在的に反競争的な行為」について調査予定

アップルとマイクロソフト、OpenAI理事会から離脱。規制当局の監視強まる

Image:Vitor Miranda/Shutterstock.com

マイクロソフトは、議決権のないオブザーバーとして加わっていたOpenAI理事会から離脱した。また最近、アップルがOpenAIの非営利理事会に加わる予定と報じられたが、Financial Timesは予定がなくなったと報じた。

この報道を受けて、OpenAIの広報担当はマイクロソフトへの感謝を述べつつ「成功したパートナーシップを継続することを楽しみにしている」と述べている。

マイクロソフトは、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏が、当時の理事会に強制的に解任させられ、また復帰したあとで議決権のない理事会の席を得ていた。

マイクロソフトの副法務顧問キース・ドリヴァー氏は火曜日、「過去8か月間、私たちは新しく結成された取締役会の大きな進歩を目の当たりにし、会社の方向性に自信を持っている」と、OpenAIに宛てた書簡の中で述べ「これらを考慮すると、オブザーバーとしての当社の限定的な役割はもはや必要ではないと考えている」とした。

一方、アップルはわずか1週間ほど前にOpenAIの理事会の席を得て、App Storeのボスであるフィル・シラー氏がその座に座ると報じられたところだったが、結局、それを受け入れる前に辞退したという。アップルとOpenAIは6月のWWDCでChatGPT 4oをiOS 18、iPadOS 18、macOS Sequoiaに統合するための提携を発表したばかりだ。

New York Timesは、OpenAIは今後、テクノロジー大手やThrive Capitalのような投資家を含むパートナーと情報を共有するための新たなアプローチとして、定期的な会議を開催すると伝えている。

マイクロソフトとアップルのOpenAI理事会からの離脱は、米司法省と連邦取引委員会(FTC)が、AI分野における潜在的に反競争的な行為について、マイクロソフト、Nvidia、Open AIを調査することで合意したことを受けての動きと考えられる。

また、英国の競争・市場庁は12月、マイクロソフトとOpenAIの提携が競争を脅かすかどうかを判断するための情報収集を開始している。欧州委員会もまた、この提携について独自の独占禁止法調査を検討している。

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