普通に面白そう

開発告知から22年、新作GBAゲーム『Kien』がカートリッジで発売

Image:Incube8 Games

2002年に発表されたものの、発売されていなかったゲームボーイアドバンス(GBA)用ゲームソフト『Kien』が、22年もの時を経て発売された。

『Kien』は中国の神話をテーマに取り入れ、90年代の横スクロール格闘アクションゲームの楽しさとコナミの『悪魔城ドラキュラ』スタイルのゲームプレイを掛け合わせたような作品だ。ただし、非常に難易度が高いため、開発者は「プレソウルライク」という独自のジャンル名を使用している。

イタリアのゲーム開発の経験がない数名によって2002年に開発を開始したこのゲームは、約2年を経て2004年には開発がほぼ完成していた。しかし無名のチームにとっては、ゲームをGBA用カートリッジにパッケージングして出荷するコストが高すぎ、それを負担するパブリッシャーを見つけることもできなかったため、『Kien』プロジェクトは宙に浮いたままの状態でストップしてしまった。

Image:Incube8 Games

結局、そのままチームは消滅してしまったが、ゲームデザイナーを務めたFabio Belsanti氏はこの経験を活かし、いまでは子供向けや十代向けの学習ゲームを開発するゲーム会社を設立し、運営している。

そのまま時が流れていくかに思われたが、Belsanti氏はある日、レトロゲームや古いゲーム機が再び人気になっていることを知った。そして、眠らせていた『Kien』にもう一度手を付けてみることにしたという。その結果、有志によってレトロゲーム機向けに開発された新作ゲームを手がけているIncube8 Gamesとの提携を得て、22年前に計画したとおり、本物のゲームボーイ アドバンス用カートリッジとして『Kien』を発売することが可能になった。

『Kien』は現在、Incube8 GamesのウェブサイトでGBA用カートリッジ版、デジタル版の両方が販売されている。なお、デジタル版は価格が9.99ドルなのに対し、物理的なカートリッジ版は59.99ドルと少々お高め。ただ、カートリッジ版は当然ながら本物のゲームボーイアドバンスでプレイでき、専用ケースや印刷された分厚い説明書の冊子、ステッカーセットが付属している。

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