Windows 11のRecallほどセキュリティ上の懸念はなさそう

Pixel 9シリーズ、「Google AI」搭載か。スクリーンショットを解析・検索できる機能もあり?

Image:dennizn/ Shutterstock.com

Googleの次期フラッグシップ機「Pixel 9」シリーズではLLM(大規模言語モデル)と生成AI「Gemini」が多用されると予想されるが、これらは「Google AI」のブランド名で統合されるとの噂が報じられている。

Android製品情報に詳しいAndroid Authorityは、Google内部の情報筋から同社の計画を知ったと主張。そこには「Circle to Search」(かこんで検索)など既存の機能も含まれつつ、いくつかの新機能があると伝えている。

昨年末、GoogleはGeminiにPixelデバイス専用の「Pixie」というAIアシスタントの搭載を予定しているとThe Informationが報じていた。Gmailやマップなどの「Googleサービスからのデータ」を活用し、「遙かにパーソナライズされたGoogleアシスタント」に進化する可能性があるとのことだった。

今回のリークは、その続報も含んでいるようだ。新機能の1つは「Add me」と呼ばれるカメラ機能であり、「集合写真に確実に全員が入れられる」と説明されている。これは「Pixel 8」シリーズで集合写真の表情を変えられる「ベストテイク」の発展形となる可能性があるだろう。

Image:Android Authority

第2に「Studio」は、以前から手がかりが見つかっていた「Creative Assitant」アプリの呼び方を変えたもののようだ。具体的には生成AIにより独自ステッカーを作成できるようだが、今回のスクリーンショットでは「あなたが想像する。Pixelが想像する」と簡潔に説明されている。

それ以上の詳細は不明だが、Googleの画像生成AIである「Imagen」 2、テキストから動画を生成できる「VideoFX」または「Veo」などが活用されることになりそうだ。

最後の新機能は「Pixel Screenshots」と呼ばれるものだ。この機能をオンにすると「スクリーンショットの詳細が保存・処理され、検索可能なライブラリになる」という。これらスクリーンショットを「要約」し、「その中にある情報についての質問」に答えられるとも述べている。

Image:Android Authority

こうした仕組みは、マイクロソフトがCopilot+ PCの全てを記録するとうたう「Recall」と似ている。同社はセキュリティ研究者から「大惨事を引き起こす」可能性があると指摘されて、展開を延期した

Googleは本機能をオプトイン(ユーザーの同意が必須)としており、いつでもオフにできると強調。また手動で撮影したスクリーンショットのみ対象としているため、画面上で起こったすべてを自動保存するRecallよりもセキュリティ上の懸念は薄いかもしれない。

これらスクリーンショットからはウェブリンク、アプリ名、撮影日時などのメタデータが収集されるという。すべてがオンデバイスで保存・処理されるため、クラウドとの通信は発生しないようだ。

Pixel 9シリーズは、8月14日深夜に「Made by Google」イベントにて正式発表される見通しだ。それと合わせて「Google AI」の全貌が明かされることも期待したいところだ。

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