iPhoneでも高解像度の60fps出力が可能に?

Apple M4チップはThunderboltが強化。Macの外付け画面数や転送速度が倍に?

Image:Apple

アップルの最新チップ「M4」は、11インチ/13インチiPad Proに搭載される形で投入された。これまでAppleシリコン(独自開発チップ)は「まずMacに投入、次いでiPad Pro」という段階を踏んでいただけに異例のことだ。

今後M4チップは数々の次期Macモデルに採用が予想されているが、実はThunderboltコントローラの数がM3と比べて倍増。このため、周辺機器と超高速でデータをやり取りでき、より多くの外付けディスプレイと接続できるとの可能性が浮上している。

Xユーザーの@midnight_john1氏は、M3とM4のダイ写真を比較。最初のM3画像では1つのブロックにつきTB=Thunderboltコントローラー2つに対して、次のM4画像ではコントローラが4つ(右下)になっていると指摘している。つまり、M4は理論上、1つのポートで倍の帯域幅を実現できるポテンシャルを持つことになる。

これにより、考えられる可能性は2つ。1つは各ポートごとのデータ転送速度が倍増すること。もう1つは、より多くの外付け高解像度ディスプレイを接続し、高リフレッシュレートで表示できるということだ。

どれだけプロセッサーの処理能力が高かったとしても、最終的な表示は外部ポートの帯域幅に制限される。たとえばiPhone 15 Pro MaxのA17 Proは全スマホ用チップの中でも最高峰の性能を誇るが、『バイオハザード ヴィレッジ』を外付け画面でプレイする場合、解像度は1560×720でフレームレートは30fpsに固定されている。

これまで新型Appleシリコンの投入は、新型Macの発売とイコールだったため、「何台外付けディスプレイが接続できるか、ディスプレイごとの解像度やフレームレートはどれほどか」が仕様として明かされていた。M3は1台、M3 Proは2台、M3 Maxは4台というぐあいだ

またM4のThunderboltを強化した方針は、次期「iPhone 16 Pro」の「A18 Pro」チップにも及ぶ可能性がある。ソニーの「PS5 Pro」も8Kゲーム機になるとの噂もあるが、もしかするとiPhoneと正面対決となるのかもしれない。