競合他社はHi-Fiの追加料金ナシ

Spotify、2024年内に「Hi-Fi」提供開始か。別プランではなく有料オプションの可能性

Image:Mino Surkala/Shutterstock.com

音楽ストリーミングサービスSpotifyは数年前にロスレスの「Spotify Hi-Fi」を発表したが、いまだに実現していない。昨年半ばにもHi-Fi機能を含めた「Supremium」という最高額プランを準備中と報じられたものの、それ以降も公式の動きはなかった。

しかし、ついに今年(2024年)内にHi-Fiストリーミングを実現する予定だが、そのために追加料金を支払う必要があるとBloombergが報じている。

この計画に詳しい関係者によると、Hi-Fiは既存の料金プランに月額5ドル以上もの追加料金がかかる「アドオン」方式になるという。ほかプレイリストの作成や楽曲ライブラリ管理の新機能も提供される見通しとのことだ。

数日前、Spotifyは米国での値上げを発表したばかり。たとえば基本のPremiumプランは月額10.99ドルから11.99ドルに引き上げられたが、Hi-Fiを聴きたければ17ドルを支払うことになりそうだ。

もっとも、日本ではPremiumプランは月額980円のまま据え置かれている。今のところ日本でも追加料金が同程度になるのか、そもそも国内で提供されるかどうかも不明である。

すでにApple MusicやAmazon Music HDはHi-Fiオーディオを提供中だが、標準プランに組み込まれており、追加料金は課していない。実際、Spotifyはかなり前から準備していたものの、競合サービスの動きを見てHi-Fiのリリースを先送りにしたとの報道もあった。

以前Spotifyの広報は、Hi-Fiストリーミングの提供につき「可能性ある新機能にまつわる憶測」にはコメントしないとしつつ「コストの観点からも、弊社にとって有効な方法で行いたい」と述べていた。あくまで利潤の確保が最優先であり、安売りするつもりはないと示唆していたようだ。

競合サービスとの差別化となるのが、上記で触れた新機能かもしれない。具体的には「特定のアクティビティや日付、時期に基づいた」カスタムプレイリストを瞬時に作成できるという。各ユーザーの行動に基づき学習・適応し、最終的には指示なしにプレイリストを自動的に作成すると伝えられている。

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