ハードウェアは“ほぼPixel Watch 2”
Google、キッズ向けウェアラブル「Fitbit Ace LTE」発表。ゲームを通じた健康増進
米Googleは29日(現地時間)、子ども向けウェアラブル機器「Fitbit Ace LTE」を発表した。米国では予約受付を開始し、6月5日に発売。価格は229.95ドル。日本で発売するかどうかは、記事執筆時点では不明である。
本製品はWear OSを搭載したGoogleの最新ウェアラブル機器。ゲームを通じて子ども(7歳以上)の健康増進を促すとともに、親子のコミュニケーションやリアルタイムの位置情報共有もできる。
Fitbit Ace LTEは角の丸い正方形の有機ELディスプレイ(333 ppi)を搭載し、同社の「Sense 2」や「Versa 4」と基本デザインを同じくしながら親しみやすい印象だ。本体ケースにはステンレススチールと再生プラスチックが使われている。
バッテリー駆動時間は16時間以上、画面は「Gorilla Glass 3」により覆われて傷がつきにくく、防塵性もあり、最大深度50mの防水性能も備えている。
主な仕様は「Snapdragon W5」チップと2GB RAM、32GBのストレージを搭載。ほか内蔵マイクや急速充電対応の円形ピン式充電器。さらに4G LTE対応やWi-Fi 2.4GHz、Bluetooth Ver 5.0、NFC、GPSなど“ほぼPixel Watch 2”である。ただしPlayストアやサードパーティ製アプリは使えず、広告も表示されない。
Fitbitデバイスとしては光学式心拍センサー、加速度計やジャイロスコープ、高度計、地磁気センサー、環境光センサーが搭載。ただし、Pixel Watchで22歳以上という年齢制限を設けていたECG(心電図)用センサーは削除している。
基本コンセプトは、子どもの大好きな“遊び”を通じた運動の促進。触覚やサウンド、加速度計などを使ったゲームは実際の跳ねたり走ったりにもつながり、運動へのモチベーションを高めるというものだ。
Ace LTEはかくれんぼ、ベッドに飛び乗る、きょうだいでダンスをする等あらゆる身体活動を認識してアクティビティリング「Noodle」に反映。これらは蛇、スケルトン、その他のキャラクターがあしらわれ、子ども達が毎日の運動目標を達成できたと楽しく確認できる仕組みだ。
これらゲームは「Fitbit Arcade」として提供。例えば、「Smokey Lake」は、何かが釣れると手が釣り竿として振動し、手を引き上げるとリールを巻き取れる。ジェスチャー風のゲームプレイもあれば、パズル風のチャレンジもある。新作ゲームは、数ヶ月ごとに追加される。
専用バンドは「Strange Arcade」「Moovin’」「Spooky Pubs」「Glitterbomb Skate」「Camp Nightmare」「Courtside」という名称で6種類をラインナップ。初めて取り付けたとき新アイテムやスタイルが解除されるインタラクティブ性もあり。これらは別売りで、定期的に新バンドも発売される予定だ。
保護者はAce LTEをiOSまたはAndroidの専用アプリから管理できる。電話をかけたりメッセージを送れる連絡先も制限でき、授業時間などを設定して子どもの気が散ることも防げる。数ヶ月後には、子どもが安全かつ簡単にお小遣いが使える「Tap to Pay」も追加するとのことだ。
こうした通話やメッセージング、位置情報の共有およびFitbit Arcadeを利用するには、有料プラン「Fitbit Ace Passの加入が必要。月額9.99ドル、年額119.99ドルで、年間プランには専用バンド(34.99ドル)も付いてくる。8月31日までに年間プランを購入すると50%オフとのこと。
すでに安価なApple Watch SEを子どもに持たせて連絡や位置情報のシェアに使うことは珍しくないが、Ace LTEは「ゲーミフィケーションを通じた健康増進」が目新しい。日本でも提供を望むファミリーユーザーが少なくなさそうだ。
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