Bingとどう棲み分けるのか

OpenAI、「Google I/O」前日に独自の検索エンジンを発表か

Image:JRdes/Shutterstock.com

OpenAIがAIにより強化した検索エンジンの立ち上げを計画しているとの噂は以前からあったが、Googleの年次イベント「Google I/O」の直前に発表をぶつけると報じられている。

Googleは5月14日(現地時間)開催の同イベントで、AIと検索エンジンのさらなる融合を明らかにすると見られている。Reuters報道によると、OpenAIは前日の13日に、AIを活用した検索製品を発表する予定だという。

これに先立ち、大手メディアはOpenAIがGoogle対抗の検索エンジンを準備中と相次いで伝えていた。

まずニュースメディアThe Informationは、複数の情報源を元に「search.chatgpt.com」が起動する兆しがあると指摘。今でもChatGPTによる検索機能は利用できるが、それは有料プランに加入したユーザーのみに限られている。

また今週初めBloombergは、OpenAIの検索エンジンはGoogleや、AI搭載の会話型検索エンジンPerplexityへの対抗を意識していると報じていた。より具体的には、ユーザーがChatGPTに質問すると、ニュースやブログ記事、Wikipediaなど引用元を含む答えを返すというもの。例えばドアノブの交換方法などを尋ねた場合は、図解する画像も出てくる可能性があるという。

その一方でGoogleも、GeminiのAIモデルとチャットボットの改善を急ぎ、Labs(実験的機能の体験)の一部ユーザーを対象に「生成AIによる検索体験(SGE)」をテスト中だ

また最近、Google社内では新たな「検索責任者」を任命し、GoogleアカウントにログインしていないユーザーにもAIによる回答を見せ始めている。さらに、SGEの有料化も検討していると報じられていた

OpenAIがマイクロソフトからの独立性を保つ上で、独自の検索エンジンは重要な一手となるだろう。が、その場合はGoogleとの対決とは別に、どうやってBingとの共存を図るのか気になるところだ。

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