子供たちの夢も斧でぶったぎります
著作権フリーになったミッキーとプーさんが殺し合うホラー映画が制作中
ホラー専門ウェブサイトiHorrorと制作会社のUntouchables Entertainmentが、パブリックドメインになった米国の国民的キャラクター、ミッキーマウスとくまのプーさんが殺し合うという、かつてない映画を制作中だと発表した。
この映画『Mickey vs. Winnie』は、今年はじめに著作権保護期間が終了してパブリックドメインになった『蒸気船ウィリー』バージョンのミッキーマウスと、やはりパブリックドメインになっている人気キャラクターであるくまのプーさんをモチーフとしている。
エンタメ情報サイトDeadlineが報じたところによると、この映画の設定は1920年代、脱走した受刑者が逃げ込んだ暗い森のなかのぬかるみに引きずり込まれて姿を消し、なぜかその約100年後、森を訪れた若者グループの前に異形のミッキーおよびプーさんとして現れる。さらに、そのミッキーとプーさんが互いに衝突し、あたりは血の海と化すという、悪夢としか言いようのないものだ。
グループが森の中で殺人鬼に出会い、殺されてゆくというのは往年のスプラッター映画の典型的な設定だ。映画の製作者であるグレン・ダグラス・パッカード氏は「ホラーファンは、新しいエイリアンやアベンジャーズのようなアイコンたちが画面をシェアするのを目撃するスリルを求めている」と述べたが、この映画はどう考えても「フレディVSジェイソン」方面に向かっている
また、iHorrorの創設者である アンソニー・ペルニカ氏は「このユニークな解釈をホラー ファンにお披露目できることに興奮しています。私たちの映画に登場するミッキーマウスは、観客がこれまでに出会ったどのバージョンとも異なります」とし「これらの象徴的なキャラクターを深く変形させた実写のホラー演出を提示し、無邪気さと悪意の要素を織り交ぜます。私たちが作り上げた強烈なシーンを体験したら、もうミッキーを同じ目で見ることはできなくなるでしょう」と述べている。
この映画は、先にくまのプーさんがパブリックドメインになり製作された『Winnie the Pooh: Blood and Honey』とは別の製作会社によるものなので、双方につながりはない。ただ、『Blood and Honey』の制作陣は、今後「プーニバース」なるパブリックドメイン化したキャラクターを集めてユニバース展開する計画をほのめかしている。