次期12.9インチiPad AirはミニLED不採用?

AirでもProでもない「新たなiPad」が年末登場との予測

Image:Framesira/Shutterstock.com

先週、次期12.9インチiPad AirはミニLEDバックライト画面を採用すると著名アナリストが報告していた。しかし、それは実現しない代わりに、年末にAirでもProでもないiPadが出るかもしれないと軌道修正している。

ディスプレイ関連サプライチェーン調査会社DSCCのCEOであるRoss Young氏は、X(旧Twitter)の有料購読者向けに「次期12.9インチiPad Airは(前12.9インチiPad Proと同じ)ミニLEDディスプレイを搭載している」と伝えていた。複数のサプライチェーン筋から聞いた、とのことだった。

だが、新たな報告では「さらに多くのサプライチェーン筋」から、それは実現しないだろうと聞いたと発言。ミニLEDが高コストのため「理にかなっている」と強調している。

実際、ミニLEDディスプレイを採用した12.9インチiPad Proは、画面サイズが近い競合他社のタブレットよりも、かなり高額となっていた。

そもそも次期12.9インチiPad Airは、新型iPad Proが最新技術を投入した有機ELディスプレイの採用により大幅値上げとなり、それによるユーザー離れを埋めるために投入されるとの見方もある。ミニLEDを搭載することで、高価になっては本末転倒である。

しかしRoss氏によれば、ミニLEDを搭載した新型12.9インチiPadが2024年第4四半期に登場する可能性があると聞いたという。つまり5月のイベントでは姿を現さない、AirとProの中間に位置する新たなカテゴリーが登場するかもしれないわけだ。

ミニLED技術は消費電力も下がり高コントラストも実現できるが、バックライトの制御は「領域毎」に過ぎないため、色にじみが発生するのは必然だ。それはYoung氏も指摘しており、各画素が発光する有機ELには様々な面で及ばない(有機ELの弱点である焼き付きは避けられるが)。

とはいえ、過去モデル用の部品や技術を流用するのは、iPhone SEなどアップルのお家芸でもある。まずは、5月7日の「Let loose」イベントで登場するであろう新型iPadを楽しみに待ちたいところだ。

関連キーワード: