著作権法の観点からのハードルはまだ高い

初代PlayStationやセガサターン対応のエミュレーターアプリがApp Storeに登場へ

Image:Provenance

アップルがApp Storeのガイドラインで、レトロゲームエミュレーターアプリを解禁したことで、いくつかのエミュレーターがすでに登場している。そしてその類いの最新アプリとして「Provenance」と称するプロジェクトがApp Storeでのリリースに向けて取り組んでいる

エミュレーターソフトウェア「Provenance」はマルチシステムをサポートしており、「Atari 2600」から、任天堂のファミリーコンピュータから「NINTENDO64」、セガ「SG-10000」から「MEGA DRIVE」および「SEGA SATURN」、ソニーの初代「PlayStation」に至るまで多数のゲーム機のエミュレーションをサポートする。さらに現在、セガの「Dreamcast」と、ソニーの「PlayStation 2」への対応に向けた開発も行われている。

ただし、ProvenanceのプロジェクトリーダーであるJoseph Mattiello氏はこのアプリを「App Storeに申請する前に品質の問題を改善する必要がある。またApp Storeのルールに準拠するため新しいルールを調査し、いくつかの点を変更する必要がある」としている。

Image:robtek/Shutterstock

多数のゲーム機をエミュレートするアプリだけに、iPhoneで再びあの頃熱中したゲームをプレイできることに期待する人もいるかもしれない。しかし、著作権法の観点から言えば、たとえ販売が終了していても、インターネットからそれらハードに対応するゲームタイトルをコピーまたはダウンロードすれば、違法となる。特に任天堂は、著作権法違反行為に対して厳しく対応している。

したがって iPhoneでProvenanceやその他のエミュレーターを正しく使用したいのであれば、ユーザーはオンラインで無料で公開されている独自開発ゲームを探さなければならない。たとえば、 Homebrew Hubが公開しているゲームボーイカラー用のゲーム「Unearthed」はそのひとつだ。

実際のところ、App Storeでエミュレーターアプリが使えるとしても、それでユーザーが懐かしのタイトルを楽しめるかといえば、期待したほどではないかもしれない。なお、Mattiello氏はこのアプリを準備中だが、いつApp Storeに登場するかは明確にしていない。

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