ゲームへのAIアシスタント搭載も計画中

マイクロソフト、「Xboxチャットボット」開発中。サポートやゲーム払戻にも対応

Image:Roman3dArt/Shutterstock.com

マイクロソフトはOpenAIの技術を基盤とした「Copilot AI」をWindows 11のほかモバイル方面にも導入しており、あらゆるプラットフォームの制覇を狙っているかのようだ。そんななか、同社がXbox向けAIチャットボットを開発中だと明らかになった。

The Vergeの「マイクロソフトの計画に詳しい情報筋」によると、これはサポート業務の自動化を目的としたものだという。サポートの問い合わせに応える際に動く「具現化されたAIキャラクター」をテストしているとのことだ。

このチャットボットは、Xboxネットワークとエコシステムのサポート文書に接続されており、公式サポートサイトから質問に答えたり、ゲームの払い戻しを処理したりもできるという。社内では「Xboxサポート・バーチャル・エージェント」と呼ばれているとのこと。

ここ数日、Xboxチャットボットのテスト範囲を拡大しており、将来的にはXbox全ユーザーの問い合わせに対応することも視野に入れているようだ。マイクロソフトはThe Vergeに対して、このチャットボットが実在することを認めている。

XboxのゲームAI担当ゼネラル・マネージャーは「Xboxサポート・バーチャル・エージェントは、Xboxサポートに音声またはテキストで問い合わせできるアニメキャラクターの社内プロトタイプで、現在テスト中」と回答。これにより「既存のXboxサポートページから情報を取得し、自然言語によりサポートトピックに関するヘルプをより簡単かつ迅速に得られる」と付け加えている。

Xboxチャットボットは、ユーザーに「何かお手伝いできることはありますか?」と尋ねるところから始まり、Xboxの故障から有料サブスクリプションの問題解決まで様々なサポート要求に迅速に対応するという。

こうした試作チャットボットは、マイクロソフトのゲーム部門全般にAIを組み込む幅広い取り組みの一環だという。

情報筋によると、ゲームコンテンツ制作やゲーム運営、Xboxプラットフォームとデバイスも対象とのこと。これにはゲーム用のAI生成アートやアセット、AIによるテストプレイ、AIが駆動するNPC(Inworld AIと提携して開発することを発表済み)も含まれているそうだ。

さらにXboxプラットフォームでのコンテンツモデレーションや、不服申し立てを支援するAI搭載Copilotの開発も検討中とのこと。AIアシスタントをゲームに追加し、ユーザーがプレイ中に助けることも考えているようだ。

マイクロソフトのアニメで動くヘルプ担当キャラクターといえば、Officeのイルカ(カイル君)が思い出されるところだ。その後輩がゲーマーにも感謝されるほど有能となり、「おまえを消す方法」を質問されないよう祈りたいところだ。

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