前も後ろも同じような形だった?
「アップルカー」は1BOXタイプだった? “山型食パン”と呼ばれたバージョンも
BloombergのMark Gurman氏は、ニュースレター「PowerOn」のなかで、アップルがProject Titanと称して開発を進めていた電気自動車が、一般的なセダンやSUVではなく、バン(ワンボックス)タイプだったと述べている。
Gurman氏いわく、アップルカーの外観はオールガラス製のサンルーフに色合いを調整可能なサイドウィンドウ、前後でよく似たデザインが採用されているという。既存の電気自動車のなかで例を挙げるならば、左右前後対称で丸みのあるデザインが特徴的なCanooの「Lifestyle Vehicle」が外観的に近いとのことだ。
長期にわたる開発期間において、このクルマの設計は何度も変更されたようだ。その多くには、車内で動画再生やFaceTimeによるビデオ通話が可能な大きなテレビモニターが備えられているバージョン、天井からiPadのようなディスプレイが吊り下げられたバージョンなどもあったようだ。一方、乗員が座るシートはまるでプライベートジェットのようで、リクライニング機構があり、フットレストも付いていたという。
また、デザインがCanoo風になる前のバージョンでは、アップルのデザイン部隊を率いていたジョニー・アイブが、1950年代のワーゲンバス(Type1)に似た、「Bread Loaf(山型食パン)」と呼ばれる車両を設計していたと言われている。
その進化型バージョンもフォルクスワーゲンの「I.D.Buzz」に似ていたと言われており、最終的な設計ではテスラModel Xのような跳ね上げ式のドアを取り入れていたとのことだ。
先月、アップルの自動車プロジェクトは中止になったと報道された。そもそもアップルは公に自動車を開発していると述べたことはなかったが、プロジェクトは公然の秘密とも言える状況であり、いつか正式に発表されると信じていた人はがっかりしたことだろう。もし、アップルカーが製品化にこぎ着けていたら、その最終的な形はどうなっていただろう。また価格はどのぐらいになっていただろう。