PS6までの中継ぎとして

PS5 Pro、「120fps対応の4Kマシン」と宣伝?AIアップスケーリング活用か

Image:charnsitr/Shutterstock.com

ソニーがPlayStation 5の強化型にして中世代機(次世代機までの中継ぎ)「PS5 Pro」を準備中であり、年内に何らかの動きがある可能性が高まっている。複数の業界関係者からリークが相次ぎ、開発コード名は「Trinity」(三位一体)であることも伝えられてきた。

すでに社内ではマーケティング戦略も固まってきており、「120fps(秒間120フレーム)の4Kマシン」として宣伝されるとの噂がネット上で流れている。

主にAMD関連のリーク情報(PS5のプロセッサーもAMD製)を扱うYouTubeチャンネルMoore’s Law is Deadに、「30年以上の経歴あるソフトウェア&ハードウェア・エンジニア」と称するNX Gamer氏が出演。その場で、ソニーが以前から取り組んでいたNVIDIA DLSSの流れを汲むいくつかのAIアップスケーリング(超解像技術)を実際に搭載することを、複数の情報源から確認したと述べている。

PS5 Proは、実際には入力された4K映像をそのまま4K出力が可能なネイティブ4Kマシンではないという。だが、かつてPS4 Proはチェッカーボード・レンダリング、すなわちレンダリングを格子状に行うことで、横半分の1920×2160を見かけは4K解像度に近づけていた

それは「擬似4K」に過ぎないとの声もあったが、現在では超解像技術がゲーム業界内で広く使われており、PS5 Proが4Kマシンを名乗っても問題はないだろう。

この超解像技術がPS5 Proでどこまで機能するかは未知数だが、ゲームに実装するには開発者による何らかの対応が必要になりそうだという。ハードウェアで自動的にアップスケールしてくれるわけではなく、既存のゲームであれば修正パッチを当てることになるようだ。

その一方、VRR対応40fpsモード(120Hz対応テレビだけで遊べる)を実装したゲームについては、さほど修正の労力はかからないという。ファーストパーティタイトルのほとんどは、これらのモードを搭載済みである。

PS5 Proが現行モデルから性能を大幅に底上げするのではなく、レイトレーシングおよび演算能力、より高速なストレージと超解像技術といった小幅な強化の“三位一体”により表現力アップを狙うことは、以前から噂されてきた。その中でも超解像技術は役割が大きく、フレームレートを最大50%向上させる可能性があると主張するリーカーもいる

ソニーはPS5が「コンソールサイクルの後半」に入ったとして、中世代機の必要を示唆していた。が、一方で現行モデルでさえ前世代のゲーム機よりも高価であり、中継ぎに過ぎないProモデルの性能と製造コストを大幅に上げることも非現実的だろう。

そんなPS5 Proは、ディスクドライブなし版がドライブありPS5とほぼ同価格で、2024年末に発売と言われている。10万円以上ものゲーミングPCは買いたくない、しかしPS5専用ゲームは美麗かつ快適にプレイしたいゲーマーには、一定のニーズがありそうだ。

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