ついに山が動く?
「Apple AI」今年後半に発表へ。ティム・クックCEOが決算報告で発言
アップルのティム・クックCEOは、木曜日午後に行われた四半期決算の報告で、今年後半に発表用予定のAIソフトウェアの開発に取り組んでいると述べた。
決算報告では、クック氏は数回にわたってAIについて触れ「将来を見据えて、将来を形作るこれらのテクノロジーやその他のテクノロジーへの投資を継続する」「その中には、われわれが膨大な時間と労力を費やし続けている人工知能も含まれている。今年後半に、この分野で私たちが進めている取り組みの詳細をお伝えできることを楽しみにしている」とした。
Bloombergのマーク・ガーマン記者は、昨年11月のニュースレター「Power On」のなかで、アップルが2024年にリリース予定のiOS 18に生成AI技術の導入を計画しているとし、アップル社内でも、いつものメジャーアップデートに比べて「野心的」かつ「魅力的」名ものになると言及されていると報告していた。
大手テクノロジー企業は軒並み、ChatGPTに代表される生成AI技術に飛びついている。対してアップルは、これまで表面的には、まだこの技術を自社の製品ラインナップに導入していない。今回のクック氏の発言は、この分野でアップルがライバル企業から後れをとっているという言説に対する、ある意味で牽制の意味合いもあったのかもしれない。
うわさによると、アップルは既存のAI音声アシスタント「Siri」に最新の大型言語モデルを加えた「Siri 2.0」とも言うべき大規模なアップデートを行うとされている。iPhoneやその他のアップル製品とこの機能がうまく融合することで、もしかすると生成AIが一般ユーザーにとって一気に身近なものになるかもしれない。
例年どおりならば、アップルは6月の開発者向けイベントWorldwide Developers Conference(WWDC)で、iOSを始め各種OSのメジャーアップデートを発表するはず。そして出荷は新しいiPhoneが登場する秋ごろになるだろう。クック氏の言う「今年後半」も、そのあたりになる可能性がありそうだ。