チーターの攻撃を無効化したり幻を見せたり様々な対策済み

『Call of Duty』、チート利用者のアプリ強制終了。降下中のパラシュート無効化に続き

Image:Diego Thomazini/Shutterstock.com

アクティビジョン・ブリザードは超人気FPSシリーズ『Call of Duty』で、不正行為を働くチーター取締りのために数々の対策を打ち出してきた。最近も機械学習によりチートの発見を強化するとともに、降下中にパラシュートを無効化して地面に叩きつける「スプラット」を導入していた。

その最新の“狙い撃ち”として、単純に「CoDアプリを終了する」措置が発表された。マウスとキーボードを使ってプレイしているとき、不正なツールによりエイムアシスト(狙いを定めやすくする機能)を行うチーターを標的としたものだ。

チート対策チームTeam RICOCHETによれば、セキュリティ検知システムがそうした不正行為を働くプレイヤーを発見しだい、CoDアプリを終了するとのこと。これらのツール使用を繰り返すと、「アカウントへのさらなる措置が取られる可能性がある」と警告している。

これまでCoDのチート対策は、数々の創意工夫をこらしてきた経緯がある。たとえば2022年2月には、チーターと認識されたプレイヤーの攻撃が他のプレイヤーに対して無力になる「ダメージシールド」を実装

さらに同年4月には、チーターから対戦相手が見えなくなる「Cloaking(隠れみの)」を追加しており(効果が重複する)「誰が俺を撃っているんだ!と叫びながらグルグル回っているプレイヤーを見ることができる」と面白おかしく紹介していた

その後、昨年6月には不正ツール使用者のみに幻覚デコイ、つまり正規ユーザーには見えない幻のおとりを見せて翻弄。AIではなく戦闘中のユーザーの動きを模倣させることで、現実のプレイヤーだと信じ込ませるという手口だ。

Image:Activision Blizzard

アクティビジョンがチート対策にこれほどの努力を注ぎ込むのは、オンライン対戦ゲームでは一部プレイヤーが必ずと言っていいほどズルをしたがるためだろう。対戦である以上は勝者と敗者が分かれるため、手段を選ばず勝てば良かろうという心理は根絶しがたい。

しかし、全ての参加者が(少なくともプレイ環境では)平等な条件で戦うからこそ、勝ちも負けも受け入れられる。そのため、チーターには「恥をかかせる」あるいは「ストレスを与える」ことで、アクティビジョンは習慣を変えさせようとしているのだろう。

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