メタデータにはジェネレーティブAI使用記録が残り続ける

サムスン、「Galaxy S24」の生成AIが写真に入れる透かし、「Galaxy AI」で消すことが可能

Image:Samsung

サムスンは最新フラッグシップ機「Galaxy S24」シリーズに、生成AI技術「Galaxy AI」を搭載した。「かこって検索」や「ライブ翻訳」といった機能のほか、写真の画質を「ジェネレーティブ編集」により向上できる。これらはオンデバイスで完結せず、クラウドベースの「Google Cloud」との連携により実現している。

ただしジェネレーティブ編集の扱いづらいところは、AI処理した画像の隅に星のきらめきの透かしが残ることだ。もしもSNSに投稿したとしても、他の人からはオリジナルのままではない加工済みだと見破ることができる。

しかし、早くも「Galaxy搭載機能を使ってGalaxy AIの透かしを消せる」ことを実証したユーザーが現れた。

Galaxy AI機能とは別に、サムスンの「One UI」(Galaxy向けにカスタマイズされたUI)には複数の画像編集ツールが組み込まれている。その1つが写り込んだ邪魔なものをAIにより消す「オブジェクト消去」だ。すでにOne UI 5.1から利用可能であり、過去モデルでも利用できる

X(旧Twitter)ユーザーのRaven氏は、ジェネレーティブAIが画像に差し挟む「Galaxy AI謹製」の透かしを消す方法を動画でポストしている。

画像を保存した後、透かしの周りを丸くなぞると、下に複数のオプションがポップアップ表示される。そこから「消去(Erase)」を選ぶだけだ。

もっとも画像のメタデータにはジェネレーティブAI使用記録が残り続けるため、画像のプロパティを確認すれば分かる。ただ写真を見たい、想い出を共有したいだけの人にはバレないということだ。
Galaxy S24シリーズのコア価値といってもいいGalaxy AIだが、米国向けGalaxy S24 Ultraの製品ページにある脚注には、ひっそりと「対応するサムスン製Galaxy端末で2025年末まで無料で提供される。サードパーティが提供するAI機能については、異なる条件が適用される場合がある」と書かれている。つまり、2026年以降は有料になる可能性を示唆しているわけだ。

これは、著名リーカーRevegnusが述べていた「サムスンはオンデバイスAI機能をサブスクリプション・サービスとして提供する選択肢を積極的に追求している」との予想とも符合する。

端末内で完結するオンデバイスAIへの課金は正当化しにくいはずだが、他社のGoogle Cloudに依存する機能については有料化もあり得るのかもしれない。

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