さすがにバッテリー内蔵は不可

“PS5ポータブル”を自作したYouTuber登場。14インチ画面のタブレット型に

Image:DIY Perks/YouTube

昨年末に登場した新型PlayStation 5は、小型・軽量化しながらも、バッグに入れて持ち歩けるサイズになったわけではない。かたや、PS5のゲームを手元で遊べるPlayStation Portalもリモートプレイ専用機であり、完全な携帯ゲーム機とは言えない。

この2つの強みを1つとすべく、PS5の中味を超薄型の筐体に丸ごと収めつつ、ディスプレイと一体化させてタブレット型に改造したYouTuberが現れた。

YouTuberのマシュー・パークス氏は、新型PS5の基板が従来より大幅に小型化したことから、今回の改造に踏み切った。驚くべきことに「PS5として動作させること」に関するパーツは、電源を除けばほとんどPS5本体のものを流用している。

Image:DIY Perks/YouTube

2020年末の発売以来、PS5の外見は変わっていないものの、内部的には細かな改良が重ねられてきた。ヒートシンクを再設計してヒートパイプを追加する一方、消費電力も減り、発熱も下がり、軽量化を実現していた次第だ

とはいえ、PS5内部で大きなスペースを占めているヒートシンクや、冷却ファンをそのまま使うわけにはいかず、パークス氏は代用品を取り寄せ、あるいは自ら作り直している。

Image:DIY Perks/YouTube

初期バージョンの表面温度は、65度を超えて「PS5の温度が上がり過ぎている」との警告が表示。だが、改良版では42度まで下がっている。小型のファンを数個追加したことで、事態は改善されたようだ。

Image:DIY Perks/YouTube

またディスプレイは液晶パネルではなく、壊れたAlienWareのノートPCから流用。14インチの4K有機EL画面はPS5の表現力をフルに引き出し、近くで見ても精細さが保たれている。

最大の難関は、やはりポータブルの域を超えた電源だろう。本来のPS5は最大負荷時に平均約200Wの電力を消費するため、パークス氏は250Wの電源と独自のカスタムケーブルを用意している。そのため、常にコンセントに繋ぎっぱなしとなるが、PS5の性能を余すところなく発揮でき、存分にゲームが楽しめている。

完成した改造PS5は、タブレットとしてもノートPCとしても分厚いが、それでも小さくなった新型PS5と比べて、はるかに薄くてコンパクトだ。一緒に電源とコードを持ち運ぶ必要もあるが、家庭内の部屋と部屋の移動ぐらいには耐えるだろう。

Image:DIY Perks/YouTube

ソニーはPlayStation Vitaが成功とはほど遠かったため、再び携帯ゲーム機を投入する可能性は低そうだ。それでも初代PSを小型化しつつ、専用の液晶モニターを装着できる「PS One」を発売したこともあり、いつの日かそのPS5版を期待したいところだ。

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