非ゲーマーでもアップスケールの恩恵にあずかれるように

AMD、超解像技術FSRをYouTubなど動画アプリに導入。NVIDIAのRTX VSRと正面対決に

Image : AMD

AMDは、CES 2024にて新GPU「Radeon RX 7600 XT 16GB」を発表した一環として、同社のFSR超解像技術をYouTubeやVLCにも導入することを明らかにした。これまでFSRは、主にゲームに活用されてきたが、今後はコンシューマー向け動画再生アプリにも進出することになる。

このアップデートは、Radeon Adrenalin Softwareの一部として配信予定。VLC側も2024年第1四半期にRadeon専用のアップデートを行い、FSRとともにハードウェアベースのノイズリダクションが追加されるとのこと。

またYouTubeに関しては、FSRにより720pの動画を1440pにアップスケールした1枚の画像が公開されていたが、それ以上の詳細は不明である。

FSRによる動画のアップスケーリングは、おぼ1年前のCES 2023で公開された、NVIDIAのRTX Video Super Resolution(VSR)と正面から対抗するものになりそうだ。

VSRは推論アクセラレータのTensor Coreにより、低解像度のコンテンツを最大4Kにまでアップスケール可能だ。またTensor Core必須のため、利用はRTX 40および30 シリーズに限定されている。

これにより、ChromeおよびEdgeブラウザ上で、各種ストリーミングサービス(90%は1080p以下で配信されているとのこと)を見かけは高解像度で視聴できるようになり、「シャープネスと鮮明さが向上」すると謳っている

FSRが動画再生にも対応すれば、この市場はさらにヒートアップすることになるだろう。

昨年秋にはNVIDIAも、RTX VSRをバージョン1.5にアップデートし、より競争力を高めている。また、すでにVLCRTX VSRに対応しているため、ここでもFSRから真っ向から激突することになる。

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