ChatGPT以外を使ったボットは検出が難しそう
X(旧Twitter)、認証済みボットが多数発見される。OpenAIチャットボットで投稿を作成
旧TwitterことXのオーナーであるイーロン・マスク氏は、アカウント認証を有料化することでボットを排除できると示唆していた。が、実際には青い認証済みマークを持つ複数のボットが「申し訳ないが、OpenAIのユースケースポリシーに反するため、回答を提供できない」という同じフレーズを投稿していると指摘されている。
このフレーズは、OpenAIのチャットボットが同社の利用規約に違反した質問や、タスクの実行を要求されたときに返すものだ。この場合、Xの認証済みアカウントがAIで投稿を作成するボットであることを示している。
最初に指摘したのは、元メディア・マターズ(メディアを監視するNPO)所属のパーカー・モロイ氏だ。上記フレーズによる検索結果の動画をThreadsに投稿し「Twitterはゴーストタウンだ」と述べている。
ちなみにマスク氏は、メディア・マターズがヘイトスピーチの隣に大手ブランドの広告が表示されていると報告したことにつき、名誉毀損を主張して訴訟を起こしている。
もしもThreadsの投稿が見られない場合は、こちらのクエリから多くのボットが同じフレーズを出力している様が確認できるだろう。
昨年秋にマスク氏は、Xを有料化することが「膨大なボット軍団と戦う」ための「唯一の方法」だと主張。実際にニュージーランドとフィリピンにて、新規アカウントが投稿やいいねといった機能を使うには年間1ドルの有料プラン加入を必須とする「Not A Bot」テストを開始していた。
今回の事例は、有料化だけではボット問題の解決は難しいと示すものだろう。とはいえ、過去30日間にOpenAIのチャットボットを使った投稿は約200に過ぎず、それほど多いとは言えない。
が、TechCrunchは多くのボットがOpenAIの技術を使わずに運営され、発見が難しいと指摘している。ほか、Xは昨年夏にDM設定の仕様を変更した際に、 認証済みスパマーの問題があることを認めた。
マスク氏はXの月間ユーザー数が5億5000万人、1日当たり1億~2億の投稿があると述べていたが、そのうちボットがどれほどの割合は言及していない。まず、明らかにボットだと分かる認証済みアカウントの取締りが急務と言えそうだ。
- Source: TechCrunch