宇宙人の可能性は最初から否定

NASA、UFO調査研究チームを発足へ。増加する目撃報告を精査

Image:andrey_l /Shutterstock.com

NASAが、UFOまたはUAP(Unidentified Aerial Phenomena)、つまり未確認飛行物体に関する専門の研究チームを発足すると発表した。ただし、NASAは前提条件として、それらが異星人の関わるものである可能性は否定したうえで、科学的観点と航空宇宙防衛の観点から、UAPの性質を研究する方法を開発し、国家安全保障上の脅威である可能性を取り除くためと説明している。

UFOの目撃情報は、はるか昔から陰謀論者やオカルトを好む人たちにとって人気コンテンツだった。しかし、2017年にNew York Timesが報じた、米軍戦闘機に搭載された機器がとらえた、上空を高速飛行しながら航空機ではあり得ないような動きで飛行する物体の動画3本をきっかけとして、ふたたび話題にのぼる機会が多くなりつつある。この3本の動画はしばらくして、米国防総省がその映像が実際の映像であることを確認したが、飛行する物体が何かは不明なままだ。

2021年には、米国家情報長官室(ODNI)がUAPに関する調査報告書をまとめ、それらの飛行物体を浮遊する塵、大気中で起こるなんらかの自然現象、米国政府または国内産業による技術的な物体、外国の航空機、その他合計5種類のカテゴリーに分類することを提案している。

また先月には、米議会で50年以上ぶりにUFOに関する公聴会が開かれ、国防当局者はUAPの報告が最近、以前より頻繁になっていることを指摘した。2004年以降、国防総省への未確認飛行物体の報告事例は143件以上あるが、そのほとんどが依然として説明がついていない。

UAP、UFOへの関心が高まるなか、今度はNASAがこのUAPの謎の解明に駆り出されることになった。新たに設置される調査研究チームは、サイモンズ財団の宇宙物理学者David Spergel氏が率い、NASA科学ミッション局の研究担当副局長、Daniel Evans氏が実働部隊を指揮する予定とのこと。

チームはすでに、必要なデータの特定や最適なデータ収集方法、分析方法などを確立するため、科学分野、航空工学分野、データ解析分野など各方面の専門家とも連携し、調査完了するまで9か月ほどの時間がかかると予想している。そしてNASAは、研究結果はすべて一般に公開するとしている。

NASA本部の科学担当副長官Thomas Zurbuchen氏は、「空中で発見された未確認現象は、様々な理由から興味深いものだ」「私はそのなかに発見されるべき新しい科学があると考えている。まるで魔法のように見えたものが、新しい科学的効果であることが判明したことは過去に何度もあった。一方で、これらの観測に関連する国家安全保障や航空安全の問題もある。そして、これらの観測が自然現象なのか、何らかの説明が必要なものかを確定することは、NASAの使命にも合致している」と述べている。

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