テスラ車オーナーがとばっちりを被る格好に

テスラ、一部EVから「Disney+」削除。Xからの広告引き揚げに対する報復?

Image:Tesla

先週、一部のテスラ車のオーナーたちは、車載インフォテインメントの画面から、Disney+アプリが消えたことに気づいた。

The Tesla Hoeと名乗るX(Twitter)アカウントは、Disney+アプリがテスラ車から削除されたと報告し「これはディズニーがXから広告を引き揚げたことへの報復だと思う」と述べている。

先月、多くの広告主がX(Twitter)への広告掲載を取りやめた。そのなかにはアップルやソニー、ディズニーといった大手企業が含まれており、その理由はXユーザーが投稿した反ユダヤ主義の陰謀論をイーロン・マスクCEOが支持するリアクションをとったことに対する措置だった。そのほかにも、HBO、ワーナー・ブラザース、パラマウント、マーベルといったエンタメ企業が寺社の広告が親ナチス的コンテンツの隣に表示されているという報告を受け、このプラットフォームへの広告掲載を取りやめる判断を下した。

そして11月末、DealBook Summitと称するビジネスカンファレンスのトークショーの場で、スポンサーが次々とX(Twitter)から広告を引き揚げているという話題になったとき、マスク氏はそれらの企業に対して「誰かが広告で、または金で私を脅迫しようとしているのなら、くそくらえだ」と暴言を吐き、さらにディズニーのボブ・アイガーCEOを名指して「おいボブ、これを聞いているならもう広告なんて出さなくていいよ」と挑発までした。

EV関連ニュースサイトのElectrekは、テスラが先週Disney+に対し、車内のテスラシアターからDisney+アプリを削除すると通告したことを関係者から聞いた話として伝えている。ただ、なぜかテスラはその数日後、これまでDisney+アプリを使用したことがないテスラ車からのみ、アプリを削除すると伝えなおしたという。

今週、冒頭に紹介したとおりテスラのオーナーらがDisney+アプリが消えたと報告し始めたところをみると、テスラはどうやらこれを実行に移したようだ。

ただ、いくつかのメディアが指摘しているように、この措置で困るのはディズニーではなく、テスラの顧客たちの方かもしれない。Electrekも、もしマスク氏が本当にディズニーがXから広告を引き揚げたことに腹を立て、テスラにDisney+アプリを削除するよう指示したのなら、それは非常に子供じみた癇癪のように無意味なことだと述べている。

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