パンデミック時に膨張しすぎた影響
Spotifyが全体の17%、1500人を削減へ。今年3度目の大規模レイオフ
音楽ストリーミングサービスSpitifyのダニエル・エクCEOは4日、2023年1月および6月に続く、大規模な人員削減を実施すると発表した。
エクCEOは従業員宛のメッセージで「われわれは経済成長の鈍化とコストの上昇により、Spotifyをより効率的な企業にするための人員削減を行う」と述べた。これは1月に全体の6%(約600人)、6月にポッドキャスト部門を中心とした200人を削減したのに続く、今年3度目で最大の人員削減だ。それでもCEOは「依然としてわれわれのコスト構造は大きすぎる」と述べている。
もちろん、Spotifyはただ人減らしをすることで効率化を図っているわけではなく、今年夏には50か国以上の国または地域でサブスク価格の引き上げなども行ってきた(日本は対象外)。
しかし、新型コロナのパンデミックの時期に人員採用を大きく増やした結果、Spotifyは過去3年の間に従業員総数がほぼ2倍に膨れてしまった。そのため、長らく収益よりも企業としての成長を優先してきた経営スタイルを改め、収益性を重視し始めていると指摘されている。同社は直近の四半期決算では利益を計上していたが、今年上半期は約50億ドルの損失を報告していた。
エクCEOは「2024~2025年にかけ、より小規模な削減を行うことも考えたが、財務目標の状態と現在の運営コストとのギャップを考慮するに、コストを適切に見積もるための大胆な措置を講じることが、目標達成のためのベストな選択肢だと判断した」と述べた。そして「今回の縮小では、われわれの働き方を変える必要も含んでいる。それがどういうものかについて、今後数日~数週間のうちにさらに詳しく知らせていく予定だ」とした。