ジェフ・ウィリアムズCOO説が有力
アップルのクックCEO、後継者につき「非常に詳細な」プランあり。ただし引退はまだ先
アップルのティム・クック氏が入社してから25年、故スティーブ・ジョブズ氏からCEOを引き継いでから12年以上が経過した。そんななか、クック氏はアップルに「非常に詳細な」後継者のプランがあるとしつつ、まだ辞任するつもりはないと語っている。
BBC Soundsのポッドキャスト番組「Dua Lipa: At Your Service」に出演したクック氏は、いつまでアップルに留まれるか分からないと認めた。それでもアップルでの25年間を振り返り「大好きなんだ」「この会社にいない人生は考えられない、もう少し留まるよ」とのことだ。
さらに、後継者に関する計画があるのか尋ねられたクック氏は「わが社は後継者プランに取り組むことを信条としているから、非常に具体的な後継者プランはある。いつでも、予測不能なことは起こりうるからだ。私は明日、間違った縁石から足を踏み外すかもしれない。そうならないことを祈るよ」と述べている。
何か不慮の出来事が起こったとき、アップルほどの大企業がトップの指導者を欠くことは、全世界的にも大きな混乱を招く。クック氏自らも、生前のジョブズ氏が病気治療で休職したときCEO代行を2度務めたことがあったが、そうした人事は想定していて当然だろう。
すかさず司会のデュア・リパ氏は「誰が後継者候補か言える?」と質問。それに対してクック氏は「それは言えないが、私の仕事は引き継ぐ能力を持つ人材を何人か準備することであり、本当にアップル社内から次のCEOが出てきて欲しいと思っている。『取締役会が何人かの中から選べるようにすること』が私の役割だ」と回答している
クック氏の後継者が話題になったことは、今回が初めてではない。数年前、クック氏がCEO就任から10年目を迎えた節目でアップルが後継者を探しており、その最有力候補はジェフ・ウィリアムズCOO(最高執行責任者)だと報じていた。
ウィリアムズ氏はサプライチェーンの統括に腕を振るってきた人物であり、やはり中国でのサプライチェーンを構築したクック氏と経歴が近い。そのためか、AR/VRヘッドセット(後のApple Vision Pro)開発をめぐっても、デザインチームよりウィリアムズ氏に肩入れしたとの報道もあった。
そのApple Vision Proはクック氏の花道を飾るとの予想もあったが、まだしばらくはCEOに踏み止まるつもりのようだ。もう1つの新たな製品カテゴリーである自動運転EVこと「アップルカー」の発売を見届けることが、最後の仕事になるのかもしれない。
- Source: Dua Lipa: At Your Service(YouTube)
- via: MacRumors