無料ゲームは期限前にもらっておきましょう

米Amazon、今後は「無料ゲーム配布」強化か。ゲーム部門をさらに約180人削減へ

Image:Tada Images/Shutterstock.com

米Amazonはゲーム部門で180人強を解雇し、ゲーム事業の方針を変更することが明らかになった。この変更には、Twitchの公式チャンネル「Crown」の閉鎖や、ゲームメーカーの製品販売を支援する「Game Growth」の終了、およびPrime Gamingで提供する無料ゲームの「再重点化」などが含まれる。

今年4月にも100人以上の人員削減を明らかにしていたが、さらにリソースの「選択と集中」が推し進められるようだ。

Amazonゲーム部門のクリストフ・ハートマンVPによる社内メールも流出。そこでは「Crownチャンネルで毎週配信されるコンテンツで新たな分野に進出し、Game Growthでパブリッシャーが新たな顧客にリーチできるよう、様々な方法を探ってきた」「しかし、我々のビジネスをさらに評価した結果、現在そして将来にわたってプレイヤーに素晴らしいゲームを提供するためにリソースと努力を集中する必要があると明らかになった」と述べられている。

ちなみにPrime Gamingとは、Amazonプライム会員に提供されるゲーム関連サービスのこと。Twitchの月額課金が免除されるほか、ゲームやゲーム内アイテムも無料で得られる。たとえば記事執筆時点でも『Doom 3』や『The Super Spy』等のPCゲームがタダでもらえることを見のがしているユーザーは少なくなさそうだ。

このPrime Gamingの無料ゲームについては「顧客の声に耳を傾け、無料ゲームを毎月配信することが最も望まれていることだと分かった」とのことだ。The Vergeの問い合わせに対して、Amazon広報は何がどう変わるのか、具体的な説明は避けたという。

Amazonはゲーム部門の整理を進めながらも、何年もの開発をへてスマッシュヒットに至ったMMO『New World』の運営を続けるほか、『Lost Ark』も一定の成功を収めているようだ。また将来的にはバンダイナムコの『Blue Protocol』を欧米諸国にパブリッシングする予定であり、『ロード・オブ・ザ・リング』の完全新作MMOも開発中と明かされている

ゲーム部門すべてが不調なわけではないが、総合的に苦戦しているのは確かなようだ。特に米国ではAmazonプライムの年会費は139ドル(約2万1000円)にまで値上げされており、その特典として無料ゲーム提供を強化する必要もあるのだろう。とりあえずプライム会員の方々は、無料PCゲームを期限切れ前に受け取っておくのもよさそうだ。

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