iPhoneとMac以外はハリウッド映画ばりの豪華機材
アップル、「Scary Fast.」収録の舞台裏を公開。iPhone 15 Pro Maxで撮影、Macで編集
アップルは10月31日に新型Mac発表イベント「Scary Fast.」を配信。動画の最後では、「このイベントはiPhoneで撮影し、Macで編集した」と主張していた。まるで映画のような画質やディティールだったことから、全世界の人々が驚いただろう。
その撮影や映像制作の現場を記録した「Behind the scenes(舞台裏)」なるYouTube動画が公開され、わずか30分の動画にどれほど「iPhone以外」の労力や専用機材が投入されたかが明かされている。
iPhone 15 Pro Maxが撮影用カメラとして使われたのは事実ではあるが、もちろん複数台を同時に運用。Blackmagic CameraやTentacle Syncといった、映像制作のプロ向けアプリや機材も活用されている。
また、スマートフォン用のレンズマウント/リグシステムである「ビーストグリップ」製品や、クレーン、ドリー、ジンバル、それにドローンといった特殊機材も総動員。iPhone以外の機材は、ハリウッド映画制作さながらである。
しかし、監督やプロデューサー、編集者のインタビュー部分では、iPhone 15 Proの新機能により、これまで標準的なビデオカメラではやや難しかった “低照度での撮影” がいかにやりやすかったかが語られている。
今回のアドバイザーを務めたのは、アップル所属のJon Carr氏だ。肩書きはPro Workflow Videoスペシャリストであり、『トップガン マーヴェリック』や『ターミネーター:新起動/ジェニシス』にもクレジットされていた。さらに、『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』『アバター』『アイアンマン2』に関わったJeff Wozniak氏も参加している。
これら映像のスペシャリスト達は、iPhone 15 Pro Maxの撮影画質を「すぐに心地よい驚きを覚えた」と称賛。動画をUSB-Cで接続した外部ストレージに直接保存でき、ポストプロダクション時に多くのダイナミックレンジ情報にアクセスできる、Apple Log(ProRes撮影)の利点を強調している。
iPhoneで撮影したと主張するには、あまりに「それ以外」の比重が大きすぎて、一個人やアマチュアには手の届かない印象がある。とはいえ、100万円超えも珍しくないプロ用カメラとしては、iPhone 15 Pro Maxはお買い得であることを証明したと言えそうだ。
- Source: Apple(YouTube)
- via: MacRumors