たぶんファーウェイ製アプリのバグ……のはず
ファーウェイ製スマホ、Google公式アプリをウイルスだと警告
ここ数年、ファーウェイ製スマートフォンにはGoogleのアプリが公式に提供できなくなっている。米政府がトランプ政権時代にファーウェイを、米企業との取引を禁じる企業のリストに加えたためだ。Google Playアプリもファーウェイ端末から排除され、それでも使いたいユーザーは手動で入れるほかない。
しかし現在では、Google公式アプリをインストールした場合、ファーウェイ端末は「このアプリはウイルスだ」と警告を出すことが明らかとなった。
開発者向けサイトStack Diaryは、HuaweiやHonor製デバイスのユーザーから、これらがGoogle公式アプリをトロイの木馬型マルウェア(TrojanSMS-PA)と誤認識し「感染している」と表示すると報告している。大手掲示板RedditやGoogle公式フォーラムでもスレッドが立ち、注目を集めていることだ。
主にファーウェイ独自アプリの「Phone Manager」や「Optimizer」が反応し、「高いリスクをもたらす」とのポップアップを出すという。
たとえばPhone Manager は、GoogleアプリがひそかにSMSを送信していることが検出されたため、直ちにアンインストールするよう勧めている。「アダルトコンテンツでユーザーを誘惑したり、ひそかにアプリをダウンロード/インストールしたり、あるいは個人情報を盗んだり」していたそうだ。
もちろん、Google公式アプリはウイルスではない。アダルトコンテンツで誘惑したり、個人情報を盗むこともないだろう。実際、NortonやSophosといった他のウイルス対策アプリでは、Googleアプリを悪意あるものだと認識してはいない。
最も可能性が高いのは、ファーウェイ製アプリにバグがあり、Googleアプリをトロイの木馬だと勘違いしたことだろう。
ちょうど今月、Googleの警告システムであるPlayプロテクトでも同様のことが起こった。数々の事業で提携しているサムスン製の「Samsung Wallet」や「Samsung Message」を含む純正アプリが「有害な」アプリとしてフラグが立てられていたが、これはGoogle側の「一時的な障害」のためだと確認されている。
この状況につき、今のところGoogleは何のコメントも出していない。そもそもGoogle公式アプリは本来ファーウェイ製デバイスで使えないはずのため、今後も何らかの声明は期待できないだろう。
また、一部ユーザーはPhone Managerアプリのキャッシュをクリアすると問題が解決しているようだ。
おそらく一過性の現象に過ぎず、実害は起こっていないはずだ。一方、「かつてのパートナーだったファーウェイのアプリが、Google公式アプリをウィルス扱いした」という珍事は、様々な憶測を呼びそうではある。
- Source: Stack Diary
- via: 9to5Google