そういえばX(Twitter)でも同じような話がありました

英国のThreads Software、「Threads」の名称使用取りやめをMetaに要求

Image:Adryan Samuel Hutagalung/Shutterstock.com

2012年から「Threads」の商標を持ち、人工知能を使い電話、メール、その他のメッセージを追跡するのを支援するツール「Intelligent Message Hub」を開発・販売している英国企業Threads Software Limitedが、2023年4月以降、4度にわたりMetaからthreads.appドメインの買収工作を仕掛けられ、さらにFacebookアカウントを停止させられたと主張している

Threads Softwareは「MetaのInstagramに対しては、ドメインは販売していないことを明確に伝えた。しかし2023年7月、MetaのInstagramは自社の『Threads』というソーシャルメディアプラットフォームを発表し、Threads Software LimitedをFacebookプラットフォームから削除した」と声明で述べている。

そのため、このソフトウェア企業はMetaに対して「Threads」という名称の使用を30日以内に取りやめるよう要求し、Metaが拒否すれば英国内の裁判所に差止命令を請求するとしている。

このような例はひとつだけではない。ファッション小売業者のAmerican Threadsは、Instagramで@Threadsというアカウント名を所有していたが、InstagramはTwitter風SNSのThreadsをリリースした1か月後、American Threadsの@Threadsアカウントを突然、事前通知もなく@americanthreadsに、またThreads上のAmerican Threadsのアカウントもamericanthreads.netに変更したという。そしてInstagramの@Threadsアカウントは、しれっとMeta(Instagram)の所有になっていたという。

さらに1年ほど前には、独立系のオートバイ雑誌METAが所有する@Metaアカウントが、この巨大IT企業によって、やはり事前通知なしに取り上げられた。雑誌の編集者は当時ブログ記事に「スイッチを押すだけで、私たちのアイデンティティは突然骨抜きにされ、自分たちの名前が排水溝に流され、コントロールも効かないまま押し流されていくのを目の当たりにした」とその落胆を語っていた。いまではそのブログは削除されており、雑誌は名前をVahnaに変更している。

Threads Softwareは、「過去10年間、われわれはThreadsという名前に大きな投資をしてきたため、Metaの新しいサービスとの混同を避けるために自社のサービス名を変更することはしたくなかった」「Metaの製品との混同を避けるためにサービス名を変更すれば、われわれが築き上げた技術的リードを失う可能性があり、われわれのサービスを大きく後退させる可能性がある」と述べている。

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