ラーメン店の「全部入り特製」と「半チャンセット」的ポジション

X、月額1960円の「X Premium+」開始。青バッジなしで月360円の「Basic」も

Image:Lea Rae/Shutterstock.com

X(Twitter)が、有料サービス「X Premium」の上位プランとなる「X Premium+」を開始した。月額は1960円で、基本的には従来のX Premiumと変わらないものの、「おすすめ」と「フォロー中」のタイムラインに広告表示がなくなる。

ほかにも、リプライの最大ブースト、長文や長尺動画の投稿、X Pro(旧TweetDeck)の使用、さらにクリエイティブ機能など、いわば「全部入り」のプランだ。

一方で、Xは月額360円という「Basic」プランも同時に開始した。こちらは安価なかわりに有料サブスク登録者の証である青バッジが付与されず、収益化もできなければ広告も減らないものの、投稿後の編集機能と長文・長尺動画の投稿、そしてリプライブースト(小)が付与される。

ちなみに、いずれのプランも年間一括払いが可能で、X Premium+は年額2万560円、Basicは年額3916円となる。以前からあるX Premiumは年額1万280円だ。

これらのサービスは既存のX Premium(Twitter Blue)の上位および下位プランとして導入され、イーロン・マスク氏の指揮下で苦戦が伝えられている、このSNSの広告収入に対処する収益源になることが期待される。Reutersは今月はじめ、マスク氏が手綱を握って以降のX(Twitter)は、米国内広告収入が減少を続けており、8月時点で前年比60%減少に至ったと報じている。

Xは、ユーザーから直接料金を徴収する方法としてサブスクリプションのほかに、新規アカウント開設のユーザーを対象に年額1ドルの有料化を、ニュージーランドとフィリピンで試験的に導入した。マスク氏は来年末までにこのSNSに銀行・金融機能を導入し、ユーザーのあらゆる金銭的やりとりをサービス上で可能にすることを自社の従業員に求めている。

関連キーワード: