公文書としての在り方への懸念も

Twitter、「削除済みツイートが空欄表示」の撤回を認める。「別の選択肢を模索しながら」しばらく維持か

先週、Twitterの関係者は第三者のウェブに埋め込まれたツイートが、元のツイートが削除された場合は内容が白紙表示されるように変更されたことを認めていた

これまでは元ツイートが消されたときも埋込み側には残り続ける仕様だったが、TwitterのプロダクトマネージャーEleanor Harding氏は自分のツイートを削除したいと考えたことに対し「より敬意を払うため」行われたと述べていた。なお、Twitter広報はこの件につきコメントを拒否したと伝えられている。

しかしTwitterがこの方針を撤回し、再び削除済みツイートが埋込み側では表示され続けるようになったと報じられている。

再変更に気づいたのは、Twitterユーザーの@RuinDig氏だ。これを受けてTwitter広報はThe Vergeに対して、元の仕様に戻したことを認めたという。「我々が聞いたフィードバックを考慮した後、別の選択肢を模索しながら、今のところ変更をロールバック(巻き戻し。以前の状態への復旧)しています」との声明をメールで出したとのことだ。

実際に削除されたツイート(トランプ元大統領のツイートなど)を埋め込まれたThe Vergeのページ等では、元のテキストや日付、投稿ユーザーの名前が再び表示されていることが分かる。

もっともTwitterの対応から判断すると、この巻き戻しは削除済みツイートを表示する別の方法を考え出すまでの一時的なつなぎに過ぎないようだ。

もともと埋込みツイートが元ツイートの削除後も残り続ける仕様は、Twitterの主要幹部らがたびたび述べてきた、ツイートが一種の公文書として機能し続けるゆえに、それを維持する必要があるとの考えを反映していると思われる。それだけに、The VergeはTwitterが「ツイートに関連する情報を完全に遮断するようなことがなければよいが……」との懸念を付け加えている。

ここでいう削除済みツイートは、Twitter側が停止したアカウントのツイートも含まれている。もしもロールバックが再び取り消されたなら、アカウント停止処分を受けたトランプ前大統領のツイートが埋め込まれたニュース記事などで見られなくなり、記事の文脈を知る上で支障をきたすおそれもある。

Twitterは待ち望む声が高かった「編集」ボタン(投稿済みツイートの編集機能)を開発中だと発表していたが、この機能を悪用して、すでにシェア済みのツイート内容(埋め込みを含む)を変更できるのではないかとの懸念も湧き起こっている。政治家など公人が発するツイートには公文書に近い重みや、歴史的な資料価値もあるだけに、「編集」も一定の制限が課されるのかもしれない。

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