Windows 10のサポート延長もあり得る?

Windows 11、普及難航か。月間アクティブ4億台の内部情報、10より遅いペース

Image:mundissima/Shutterstock.com

マイクロソフトはWindows 11が稼働しているPC台数を明かしていない。だが、Windows Centralは入手した「内部データ」に基づき、アクティブデバイスは月間4億台以上だと主張している。これは同OSの広まり方が、前Windows 10よりも遅れていることを示すものだ。

ちなみにWindows 10については、マイクロソフトはリリースからわずか1年あまりでアクティブデバイス4億台を達成し、Windows 7よりも115%早かったと誇らしげに述べていた。Windows 11は同じ普及台数に達するまでに2年掛かっており、大幅に減速しているようだ。

もっとも、マイクロソフトのOS普及に対するスタンスは、大きく様変わりしている。

Windows 10が発売された当時、すべてのWindows 8.1とほとんどのWindows 7 PCには無償アップグレードが提供された。しかも1年間限定だったため、ユーザーは早めにアップグレードを急かされたことになる。

それに対してWindows 11は、Windows 10ユーザーに無償アップグレードを提供したものの、厳格なシステム要件を設けている。2018年以降にリリースされたCPUと、TPM 2.0以上に準拠したセキュリティチップの搭載を必須としたことで、数百万台もの古いPCは足切りされることになった。

PCゲームプラットフォームSteamの調査データ(2023年9月時点)でも、Windows 10が全OS中60%近くを占めたのに対し、Windows 11は37%にすぎない。またStatcounterによると、Windows 11の市場シェアは約25%で、Windows 10の70%以上には遠く及んでいない。

こうした普及の遅れを、マイクロソフトは意図的に隠している可能性がある。同社は以前、「Microsoft by the numbers」サイトにWindows 10/Windows 11の月間アクティブデバイス数を掲載していたが、2022年末にひっそりと廃止した。

Windows 10のサポートは、2025年10月14日に終了となる。それ以降は多くのPCに対するセキュリティアップデート等が終了することになるが、もしもWindows 11への移行が順調に行かなければ、マイクロソフトはサポート終了日の延長を迫られそうだ。

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