業界誌やアナリストが予想

中国ロックダウンでMacBookの生産や出荷に影響が出るとの噂。「ゼロコロナ」政策による工場停止のため

Image:Apple

中国の上海市と昆山市が新型コロナの感染拡大を受けてロックダウン(都市封鎖)が長引いているが、それにより第2四半期(4~6月)におけるMacBookの生産と出荷に影響が出るとのサプライチェーン情報が伝えられている。


台湾の電子部品業界情報誌DigiTimesの有料記事によると、昆山と上海にてロックダウンが延長されたことで、ノートブックODM(他社ブランドの製品を設計・製造する企業)から米国に拠点を置くベンダー(販売業者)への配送が遅れ気味になっているため、第2四半期におけるMacBookの出荷に影響を与えることが予想されるそうだ。

上海市では3月28日に東部からロックダウンが始まり、11日には一部で解除されたものの、全体の8割にあたる2,000万人以上が外出できていない。また、上海市に隣接する昆山市でも規制が強化されている。両市とも台湾のEMS(電子機器の受託製造サービス)大手がiPhoneなどアップル製品の組立工場を置いているが、相次いで操業を停止しているとの報道もあった

そんななか中国の習近平国家主席は、13日に「ゼロコロナ」政策を改めて表明しており、新型コロナ禍は依然として非常に深刻であり、規制措置を緩めることができないと述べている

アップルのサプライチェーンに詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏はMacBook Pro(2021)の供給に苦戦し始めており、配送が3~5週間先まで延びていると語っていた。実際、日本向けの公式オンライストアでも納期は5月27日~6月10日、つまり1ヶ月半~2ヶ月近くとなっている(15日現在)。

またKuo氏によれば、第3世代iPhone SEを製造する工場も影響を受けているものの、こちらは需要が「乏しく」在庫がたくさんあるため、影響はさほど深刻ではないそうだ。

まもなく6月には新型MacBook AirMac miniが発表されるとの噂もあるが、それから実際の発売までに2~3ヶ月も待たされないよう切に祈りたい。

関連キーワード: